軽く読めますが、いつもと同じ設定なのが少し…
★★★☆☆
モサドです、FBIです、CIAです、今回はゴラニもあります。
心に傷を持つ、特殊部隊のエリートです。
はい、いつもの落合信彦さんです。
(ちゃかした感じでごめんなさい。落合信彦さんは好きです。でも、あまりにもいつも設定が同じで…)
落合信彦さんの文章って、暗さを感じないんですよね。
深刻なこと、残酷な状況を書いていても、なぜか明るさがある(逆にいうと、深刻さが伝わってこない)。
話がうまくいきすぎの部分もある。
どうしても、娯楽色が強くなってしまいます。
ただ、今回はハッピーエンドといえないので、ちょっと悲しい部分はあります。
それでも未来を感じさせるエンディングで、読後感は悪くありません。
奇想天外な「オメガ計画」も、アメリカならやりそうなところが怖い。
エストラーダさんの「コロンビアン ネクタイ」は、残虐ではあるし、下品でもあるけれど、したこと自体 ちょっとすっきりしました(笑)。
マーカス・ベンジャミンくんも、最初は「なんだ、このガキ?」と思いましたが、なかなか「いい奴(笑)」でした。
でも、落合信彦さんの書く人物像は、いわゆる「ステレオタイプ」だな〜と思わざるを得ません。
特殊部隊で働く人たち、ビジネスで成功した人たち、天才。
いつも、それぞれがステレオタイプです。
偉そうなことを言ってしまいますが、せっかくスケールの大きい、面白いお話を書かれるのですから、この部分が改善されると さらに素晴らしくなると思うのですが…。