中国製品との価格競争に巻き込まれない対策
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中国はコピー製品大国であり、日本の製品の多くがコピーされ流通しています。
中国で力をつけたコピー製品メーカーが日本のメーカーを脅かしている状況です。
そういったコピー製品への対抗策がこの本の中に色々と書かれており、そういったコピー製品へ企業全体として取組める大企業よりも、取組みが遅れている中小企業の開発担当者が読むべき本だと思います。
入門として読みやすい
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中国相手のビジネスを行う上で必要な知識を
実体験を踏まえてわかりやすい文章で書かれています。
アカデミックに学びたい人も、
中国の現状を知るための入門書として
一読の価値がある一冊です。
コピー商品を作る側にも論理がある。
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中国関連のトラブルの具体例を中心に述べているという本書の特性上、著者の経歴
の詳細は述べられていませんが、大手電機メーカーでの開発、設備系中小企業での
技術・部品調達、中国工場での品質管理などの豊富な経験を経歴に持っている方だと
思います。
内容としてはコスト削減を目的とした中国での開発、中国での部品調達、そして、
中国から輸入する、あるいは販路拡大のために中国で販売する、などの各状況で
発生した衝撃的なトラブル事例を著者が経験した内容や見聞きしたものを取り扱っており、
対策を「学ぶ」と「戦う」という2部構成で論じています。
通読することにより、中国における(中国人の)モノづくり、利益の上げ方、競争
原理などの基本思想が日本人の論理と全く異なっているということを嫌というほど
思い知ることになると思いますが、それを身につけることで、各担当業務における
対策案が明確になってくると思います。
残念ながら、「このような状況ではこのように解決する」というノウハウを与えて
くれるものではなく、広範な領域で非常に複雑な手口と背景の解決の糸口を示したような
内容となっています。
数年前から、グローバル企業と呼ばれるメーカーを中心にコピー商品の問題が話題に
なっていますが、これからは知的財産の手薄な中小も十分に狙われる可能性が
高まっていると著者は警告を発しています。
はじめから短期決戦でコピー商品は送り込まれることが多いため、業務上何らかの形で
中国と関係がある方は、本書のような内容を把握し、予め対応を練っておく必要が
ありそうです。