国内編発の複数巻
★★★★★
大阪を舞台に、これまで1巻で完結していた国内編発の複数巻。その分、比較的静かな動きですが。冒頭からのいきなりの狙撃、ヤクザの動向などはあるものの、より大きな動きは次巻になるのでしょう。雑誌で連載中ですが、本当に後1巻で収拾がつくのかな、と思ってしまいますが。企業買収というリアルタイムの動きに、現代史の闇ともいえる、企業とかつて裏取り引きしていた、学生運動あがりの労組のボスが絡んでくるなど、目のつけどころがすごい。
裏街道の事情に詳しい経済誌の編集長、鶴橋の駅前や高架下、エロ本屋や焼肉屋の内装にいたるまでなんともリアルな描写で、素直に作品の中に引き込まれてしまいます。さて、次巻では、神戸や京都をどのように描いてくれるのでしょうか。