これが米国が持つ健康さか
★★★★★
謎に包まれた組織「シークレットサービス」の実態を白日の下にさらけ出し、
創設から現在にいたるまでの現場の実情を余すところなく記した本著では、
「官僚化した幹部」がまきおこす「組織の硬直化」が、いかにシークレットサービス
現場を悩ましているかが元警護官の言葉を通じて痛烈に批判されています。
それにしても、これほどまで多くのシークレットサービス関係者が、これまで明かさ
れてこなかった内情を、しかも実名で、なぜ明らかにしたのでしょうか?
<このままではシークレットサービス、すなわち「国家の要人暗殺阻止能力」が弱まる>
という非常な危機意識からのようです。
組織の幹部が官僚化することによる組織硬直化の弊害はどの国でも出ているようです。
だからこそ米国内でもベストセラーになったのでしょう。
こういう書籍が出せる事実。
それこそが、米の持つ健康さであり、強さだろうとも感じました。