本書は、そうした起きてから寝るまでの間に使う「ひとこと表現」を集めて、整理した1冊である。「てきぱき生活編」「くつろぎタイム編」「お食事編」「お出かけ編」「トラブル編」「基本フレーズ編」の6章から構成されており、シチュエーション別にいくつもの表現のバリエーションが紹介されている。通して読むばかりでなく、自分にとって役立つと思われる表現をピックアックして覚えていったり、必要な状況になったときに調べるといった使い方もできそうだ。ひとこと表現のほかにも、それを応用した会話例や重要語の一覧が掲載されている。また、シチュエーションごとに描かれているイラストは、単語を組み込んだ絵辞典のようなつくりになっていて、臨場感を演出してくれる。
付属CDにはひとこと表現と会話例が収録されているので、耳でも聞きとって表現を確実に自分のものにしたい。海外で生活する人ばかりでなく、子どもに英語を教える必要がある先生やお母さんにも役立つ1冊といえそうだ。(成重 寿)
この本には、うそは書いてないと思います。初心者が長ったらしい言い回しを見ても覚えきれるものではないですし、なまじ難しい表現を暗記してしまうと英語力を過大評価されてしまい、英語の言葉が出てこなかったときに誤解される(返事を拒否したと思われてしまう)こともありますから、まずは、この本に載っているような単純な言い回しを覚えて、「必要なとき、すぐに口から出てくる」ようにしたほうがいいでしょう。
でも・・・ ある程度上達したら、やっぱりもうちょっと言葉を飾る配慮が必要になります。この本にある言い回しは、やはり初心者用に短くしてありますから、ややぶっきらぼうな印象もないではなく、いずれは卒業して、もう少し丁寧な表現を覚えたほうがいいです。
なお、「割り勘にする」が、go Dutch になっていますが、このような国名を含む熟語は避けたほうが無難で、すでに多くの和英辞典からは削られています(例えば研究社和英辞典には、それは古い表現だという注があります)。直訳のようでも split the bill/cost などのような事実そのままの表現をお勧めします。
残念なのは、巻末に索引が用意されていないということ。日本語の文や使っている英単語について索引があれば、もっとよかったと思います。
日本に帰ってからも、英語のリズムを身に着けられるようCDをかけっぱなしにしたりしていました。子供が日常生活の中で自然と言葉を覚えていくように自然と英語にハマっていけます。とてもおすすめです。