相性バッチリ
★★★★☆
5曲+ボーナストラック1曲という微妙な容量のアルバム(1999年作)のためか、あまり話題にならなかった感があるアルバムではあるが、小泉今日子とキハラ龍太郎が、がっぷり組んだスムースなポップスとしての洗練度はかなり高く、良いアルバムだと思う。あともう2曲ほどあれば、尺としてもちょうどジャストな感じで、代表作になったかもしれないのに、その点だけは残念だ。
プロデューサー的には、大変豪華だったアルバム「厚木I.C.」がどうにも今ひとつだったのは、あまりにもバラエティに富んだ内容が、どうしてもトータル感を欠いたのが原因だと思うが、この作品ではクラブ的視点のポップスというコンセプトがしっかりしているのがいい。また木原氏が、小泉今日子のヘタウマなボーカルも実にうまく料理していて、音との相性が大変心地よい。キョンキョン、ファンでなくても充分に聴けるアルバムの一つだと思う。