好きな種類の本でした
★★★☆☆
けっこう楽しめました。
しかしやはり、笑いとは社会的なものなのですね、
腹を抱えて笑うというよりも、「ほーう」と感心する
感じでした。
他のシリーズほど笑えなかったけど・・・
★★★☆☆
著者は『世界の日本人ジョーク集』『世界反米ジョーク集』といったジョークをテーマにした著書を多く著しているルポライターである。
本書は題名を見てわかるとおり、イスラム世界でのジョークを集めたものである。ジョークから世界を見ていこうというコンセプトは本作も同様である。
イスラム世界というと日本とは割と異質な世界である。
だからかしらないがいまひとつわらえない、というかどこがどう面白いかわかりにくいものが多い。
個人的には第1章の「イスラム社会の宗教生活」が面白かった。自分たちをネタにしたジョークというものは一歩間違えれば楽屋ネタでまったく面白くないことも多いが、著者が厳選したものだからなかなか楽しめた。ただ、イスラムに関する知識がある程度はないと楽しめないかも。
あとは辛辣なネタが続く第6章の「イスラム社会の政治&紛争」もブラックでよかった。アメリカやユダヤに対する複雑な思いもジョークにするとある種の身近さを感じてしまう。
ユダヤはともかく、アメリカとなると日本人にも身近な国であり、文化である。そういった共通した対象へのジョークは笑いを共有しやすいのだろう。
文化とは関係のない笑いと文化が関係してくる笑い。
イスラムという割と異質な文化におけるジョークからはそういった笑いの本質のようなものもかいま見ることができたような気もした。
笑いよりも風俗トリビアとして楽しんだ
★★★☆☆
正直ジョークはピンとこず、解説文の方が面白かった。理由はひとつ、
わが日本とあまりにも異世界すぎたから。「ワハハ!」とゆより「へぇ〜なるほど」な感じ。
日本にいて、こんな世界を想像できるだろうか?
●グラビアアイドルが無い国●酔っ払いが無い町●税金の無いオイルマネー国※●体罰が厳しく治安がよい国●同害報復「目には目を」の風習●利子の無い銀行●男女共学が少ない学校●自殺の少ない社会●見合い婚・いとこ婚が多い国
Tシャツだと腕が火傷するし、ジーパンだと汗だくになるという。化粧なんて無意味だろうし、美容院もファッション誌も無いんだろな。インドもイスラム圏に近いが、マハラジャみたいなディスコなんて無いだろな。女性のシャンプーの香りも匂え無いんだろな。砂嵐たいへんだねー、スカーフ。スカーフといえば、フラウ・ボウとランバ・ラルだね。アフガニスタンは、ブルカ着用違反だとムチ打ちらしいね。男もアゴ髭つるつるだと留置所いきだってさ。宗教警察が目を光らせてるんだって。日本はヘソ出しミニスカートの女子高生が、電車でチカン冤罪だもんなー。ほんと異世界。
一番わかりやすかったジョーク。サウジでは迷子がなぜ多い?
71p「一度母とはぐれたら、誰が自分の母か分からなくなるから」
・134pどこのムスリムが幸せ?・157p暗号の手紙・169p馬を笑わせる青年
他に面白かったのは、コレくらい。ココから試してみてはどうでしょ?
一番おどろいたのは、159pイスラム法の解説文。浮気現場を目撃した夫の権利。
PS●世界の格言→落合『極言』アネクドートが少し読める。
※たしかクウェートやサウジは教育・医療も無料だそうです。
「ジョークでわかるイスラム社会」の改題・加筆修正、イスラム社会のやさしい入門書
★★★★☆
ベストセラー「世界の日本人ジョーク集」の著者によるイスラム・ジョーク集の文庫化です。彼の地でのジョークを通じてイスラムの日常生活を紹介するのが本書の狙いです。「世界の日本人ジョーク集」のように笑える本ではなく、もう少しシリアスな感じがします。ジョーク自体に笑えるモノはそれ程多くはありません。笑いのセンスとビミョウに違うから?(中には興味深いものもありました。フセインネタ、ブッシュ・ネタなどの政治家ネタも結構楽しめる)「世界反米ジョーク集」「世界の紛争地ジョーク集」の感じに近いので、これらの本がお好きな方は本書にもスンナリ入れると思います。
本書を通じて、国内ニュースや教科書だけでは伝わってこないイスラムの世界が垣間見えます。著者のイラク入国(フセイン政権末期)で、見張り役の役人が意外と人間味溢れているのも興味深かったです(→イラク戦争後、この役人達はどうなったんだろう...)。 本書を読み通すと、イスラム社会に関して少なからず偏見を抱いていた自分に気付き、少し恥じ入った次第です。(-_-);; 本書を読めば、イスラムについて今までとは少し違う視点でも見ることができるようになれると思いますょ。