boyの季節に魂うばわれて
★★★★★
cab創刊号に載っていた「みみくんのboyの季節」(何じゃそりゃ)という漫画を読んで、
雲田はるこさんを知り、すっかり夢中になってしまいました。
縦長の両の瞳にハートが端座するドアップ。いったいいつの時代の漫画じゃこれ?
とか思ってかる〜く読み飛ば…さなくてホントに良かったと思います。
面白い!!絵柄も古っぽいかと思えば、いやいやスゴクカッコイイ、上手い、個性的。
このコミックスの中のお話も、すごく味があるし、どのキャラも可愛くてたまりません。
表情、動き、言ってる事、どこをとってもいじらしい。そして色気がむんむん。
いーい匂いがしてくるんですよ。それはもうかぐわしい男の体臭が。
体つきも素晴らしい。スラッとして筋肉もついているのに、なんだかフニャッとして、
思わず顔をうずめたくなるような、えっろーい肉体。脂肪なんですよ。脂肪がある。
「おやすみ、サリー」の扉絵をぜひご覧下さい。サリーのわき腹をぐっっ!と
掴みたくなりますから。
読後感は、あったかさと、じくじくした痛みが入り混じった感じです。
でも読み返したくなるのはこういうお話。何度でも味わいたいと思います。
いとしい
★★★★★
写真家のお話2編が素晴らしいことはみなさんおっしゃっているので(本当に夢に見るほど良かった〜)他のお話について。
表題作「窓辺の君」は確かに最後があっさりしてるなとは思いました。
でもそれまでの先生の涙や感動、学生の正直さに心をつかまれます。
トイレで泣く先生がかわいそうで、かわいくて、たまりませんでした。
幼なじみのリーマンカップルのお話「グッバイ、ハニー」は暴力的です。
でもすっごいおもしろいです。てっちゃんいい男!
てっちゃんのつらそうな顔で飯3杯いけます。
人気脚本家とマネージャーのお話「おやすみ、サリー」は切なかった。
サリーがまたいい男…惚れてよかったと思える男。
最後が切なくて、綺麗なお話です。
ピアノ教師とボクサーのお話「はじめて弾く恋のうた」はちょっと地味な印象ですが、
メガネを取ると派手な顔の先生とタレ目な年下少年のルックスが好物でした。
ヘンタイ教師とヘンタイ学生のお話「悪童セヴンティーン」は、好きです。
ゴマキはヘンタイだし間宮はものすごいエスなのに、まったく抵抗なく読めました。
この二人は幸せなカップルになりそうだ〜とほのぼのとさえしました。
この作家さんの描くお話は、キャラがいちいちいとしいです。
痛み、はがゆさ、どうにもならなさを抱いて進んで行く人たちだからでしょうか。
全体的にエスな人、ヘンタイな人が多いので好みは分かれると思いますが、
ヤマシタトモコさんが大丈夫なら大丈夫!と思います。
最後に違う人を引き合いに出してすみません。
でも本当に素晴らしかったので、おすすめです。
写真家の浴衣姿だけでも買う価値あると思います。
★つけにくいなぁ
★★★☆☆
春っぽい表紙と帯に書いてあったあらすじを読んで、えいや!っと買ってみた。
7つの短編が収録されているが、一冊の中でこれだけ(自分的に)評価がまちまちなのも珍しい。
表題作の大学助手×学生、シチュエーションは好みでよかったけど、学生の心理描写が曖昧で、ん?ん?という間に終わっちゃった感じ。
8年前、突然出ていったかつての恋人を、現在の恋人と共に訪ねる写真家の『あなたには言えない』。コメディタッチで始まったのに、ラスト、駅での分かれのシーンが切なく、続く『だいだい色に溶けあう』で描かれる写真家と恋人の過去には胸が絞られる。この2編のみなら★4.5でもいいけど……他がいまいち、うーん。特に笑いが滑りがちで。
なので、「一冊として」は★3コ。
可もなく不可もなくだけど…
★★★☆☆
ちょっといいかもしれない。曖昧ですみません。短編集なのでひとくくりで感想は言えませんが、群を抜いて素晴らしいと思ったのは、ラストの写真家の話です。普通に男女の恋愛にしたら今すぐにでも映画化出来そうな気がします。これだけは二話あるのですが、前編後編とかじゃないので、どちらか一方だけ読んでも話の筋は充分理解出来ます。それなのに「これは二話あってこその作品だ」と思わせる所がすごいです。他はコメディだったり色々…あまり印象に残らなかったけど、一つでも輝く話があったので、この本には愛着が持てました。
ほんわり。
★★★☆☆
ちょっと古い感じもするかわいい絵柄で買いました。
作者さんはドエスがお好きみたいですが
ドエスっぷりもほほえましいドエスでした。
ドエスもへんたいもおばかもみんなほほえましい感じです。
終盤の2作、写真家の話が好きで
これはちょっと切ないです。