シャンパン・ミュージック
★★★★★
英国のvib&pf奏者victor feldmanの、これはmode盤。57年録音。
私は本盤を、何よりcarl perkins(pf)とleroy vinnegar(b)という“最好”のリズム隊が居るので購入を決断しました。タイトル通りfeldmanはここでvibに専念している。
ジャケット右下に“champagne music for cats who don't drink”と書かれてある。何とも粋です。私のようなアルコールを一切受け付けない体質の聴き手にとって、ジャズは“酒のお伴”ではなく“ジャズが酒”なのです。実際上記の標語は的確で、若造の私にこの音楽は瀟洒に過ぎる。feldmanの自作が中心だが、どれも現在の耳で聴いても“野暮ったさ”は皆無。perkinsのガンガン…小気味よいコードとvinnegarの大きなグルーヴが随所に効いている。
皆、好演をしていますが、とりわけラストでのfrank rosolino…は堪らない。今までcurtis fullerに拘っていた自分が何だったんだと思うほど、このソロは引き締まっていて歌心もあり見事。
個人的な愛聴曲は“bass reflex”。これを“barre phillips”と思わず読み違えるのが我ながら微笑ましい。ちょっと初期ornette coleman quartetの名曲/名演“just for you”に似ていて面白い。