もう70歳になるというのになんでしょう、この凄みは。
さすがに声が昔と比べ枯れ気味とはいえ、逆にこの枯れ具合が更なる魅力となっています。
ノラジョーンズで有名なDon't Know Whyに至っては、まさに彼の歌になってしまってます。
ここ数年でもベストの一曲です。

それが映像で見れます。
ホール＆オーツのダリルホールがいまLive From Daryl's Houseというサイトをやっていて、毎回ゲストを自宅に招いてお互いの曲をやるというものです。
スモーキーを招いたときはビーイングウィズユーとかゴーイングトゥアゴーゴーなどを演奏しています。
そしてDon't Know Whyも。
これがほんとに鳥肌が立つぐらい素晴らしいパフォーマンスなので、是非見てみてください。
http://www.livefromdarylshouse.com/

蕩けるようなメロウネス。若々しい歌声。極上の練りこまれた楽曲。あなたは他に何を求めるのか？（アナログの音は尚よろしい。）

リビングレジェンドSmokey Robinsonの久々のオリジナルアルバムです。
もう、とにかく素晴らしいです。気張らず焦らず、今のSmokeyだからこそ
表現出来る優しさとくつろぎに満ち満ちた一枚になっています。

驚いたのは歌声のみずみずしさ。一聴でそれと判る、ソフトでチャーミングな
スモーキーボイスは健在です！
特にソロ初期のような甘い歌声に磨きのかかった粋なフェイクで、近作の中でも
抜きん出て素敵な歌いっぷりに感服です。
本当にどれも素晴らしいのですが、ボートラ扱いのI Want You Backは
別格の感慨深さがあります。これもSmokeyテイストに料理されて、ただただ気持ちいい仕上がり。
参加ミュージシャンもIndia Arie, Joss Stoneのゲストをはじめ
David T. Walker, Carlos Santana, Phil Upchurch, Sonny Burkeと
腕利きがしっかりSmokeyを支えています。この温もりのあるサウンドだけでも
貴重なのにマイクを取るのがSmokeyなんだから、もう堪えられません。
新作を聴ける幸福を噛み締めながら、暫くはこのアルバムに没頭してしまいそうです。