右に、左に、左に、右に。ラリーの応酬と駆け引きこそがテニスの醍醐味。激しい球じゃなくてもいい、力まかせでなくてもいい。相手のプレイヤーがいないところに、ポンとボールを返せばいい。テニスはパワーだけじゃなくて、知恵と技術が問われるスポーツ。誰もが、このテニスの面白さをたっぷりと味わえるゲームが本作『みんなのテニス』なのだ。

いまや「みんなの」というタイトルは安心のブランド。シリーズ累計1000万本超のセールスを記録する、おなじみ「みんなのGOLF」シリーズのスタッフが手がけている。だから、親切設計は折り紙つき。操作もシンプルだし、ゲームの画面も美しくて親しみやすい。

コツコツとコンピュータと遊ぶのもいいけれど、ひとりよりふたりでダブルスをするのが楽しい。さらにいうならば、ふたりよりみんなで遊ぶのがもっと楽しい。理想の遊び方は、老若男女問わずに家テニス。きっと、みんなの顔もほころぶはずだ。

(志田英邦 / ゲームライター・インタビュアー。インタビュー集『ゲームマエストロ』などを執筆)