CSR及びISO26000の入門書としてよいのでは
★★★☆☆
他の方が評していますように、日本でのCSRの取組の実態がよく書かれているように思いました。
ISO26000の観点からすると、筆者が最初に書いていますように「CSRをいかに経営に役立てるか」(はじめに)という観点で書かれており、読者対象は中堅企業以下の経営層対象のように思われます。その対象としては適切な内容と思います。
しかし、欲をいえば、ISO26000社会的責任の目的が「持続可能な開発に貢献すること」であり、その点からの説明がないように思いました。
つまり7つの中核課題の具体的な展開がなく、個人的には物足りないと思いました。
望むべくは、ISO26000の目的に沿って7つの中核課題の中で特に重要と言って良い「環境」については、その4課題や考慮事項などについての説明もあると、よりよいのではないかと思いました。
現状を把握しやすい内容でした
★★★★☆
CSRがSRとして、ISO26000という規格化されるということで、以前からこのテーマは関心があったので、時々は情報をチェックしていました。
この本では、日本企業のCSRへの取り組みの現状が、良いも悪いも書かれてあり、わかりやすいと思いました。特に形式的な取り組みについては、改善しなければならないことであり、そのポイントが明確にしやすいからです。ただし、ポイントを明確にしても、実際の取り組み(実務レベル)はたやすいことではないと思います。
簡単に言えてしまうようなことほど、難しい。
企業が行っている事業が、社会にどのように関わり合い、どのような問題に対応できるのかを軸にすることで、企業の存在価値もより確認しやすくなると思います。
また、SRの考えは、社会的責任は、企業だけではなく、という意味ですから、すべての人が取り組んでいくことでもあるのだと思えました。