結局は5人とも「親」ではなかったんだけど、どうしてこんなにやさしい大人たちが匿名にしなくてはいけなかったのか、真実ともっと奥にあった大人たちの秘密の真実。
一人一人の真実を知ると悲しくて胸が苦しくなった。
いつか迎えに来てくれると待ち続けていた「捨てられた子供」は、寂しさを抱えたままのあの人だったんだね・・・。
普通なら湿っぽくなりそうな内容を、むしろコミカルなテイストで読ませてくれるのが今市子ワールド。
最後のページまでどんでん返しに次ぐどんでん返しで、謎が解けていく快感と、読後にじんわりと心が暖まるような感動を堪能させていただきました。