「空編」があまりにも素晴らしすぎたせいで
ココ編の「やりたい放題」っぷりと「矛盾点の多さ」には、若干拍子抜けしてしまったというか、肩透かしをくらったというか…(汗)
にしても、空編は本当に最高です。
もしこの空編を、登場人物や設定などを変えて、映画や小説やなんかで「リメイク」すれば…
もしかしたら、とんでもない名作が出来上がるのでは??
と思っているのは私だけでしょうか。
そういえば…あのサスペンスフルな展開は、なんとな〜くスタンリー・キューブリックの「2010年宇宙の旅」にちょっと通じるものがあるかもしれないなぁ…
ってそんな事はどーでもいいっちゃーどーでもいいのかもしれませんが…
とにかく。
空編をプレイするだけでも購入する価値は充分にあり!!
と、個人的にはそう思っています。

一生のうち一度はやっておきたい作品ですね。
よくあの楽しさはもう味わえないだろうゲームという話題であがる作品の一つです。
今は発売元のkidはありませんが統合だか吸収されて5pbという会社になっているはずなので、
そちらの作品(Steins;Gateなど)もやってみてはいいかもしれません。

私はこれまで『ONE』『AIR』『Fate stay night』などの名作と呼ばれるゲームをやってきたが、『Ever 17』には「これほどの作品があったのか」と驚かされた。

このゲームの魅力は、何と言ってもココ編で続々と真相が明かされるところだ。これほど面白いシナリオはかつて無いほどだった。ネタバレを見ずに最後までプレイできて、本当によかった。それから、ヒロインたちも（ココ以外は）みんな可愛くて魅力的だ。それぞれにメインヒロインとしてのルートがあるが、どのシナリオも美少女ゲームとしてのレベルが高い。特に空と鏡越しに手を合わせるシーンなどは上手いと思った。

しかし、このゲームの真の主人公はつぐみだろう。つぐみの体質は、人類が強く求めてきた夢だったはずだ。だから世界一幸せとなるはずの彼女が、なぜあんな目に……と可哀想だった。そしてココ編のあのシーンはこの作品で一番感動的である。あの瞬間のためにつぐみは生きてきたのであり、『Ever 17』もあのシーンのために作られたのではないか。

もちろん、欠点のある作品であることも確かだ。ストーリーは矛盾だらけだし、ココのキャラクターには嫌気がさした。だが、その欠点を覆う魅力の方がずっと大きい。『Karma』や『Heilmittel』は名曲で、聴く価値がある。これらの曲と共に迎えるクライマックスは、全てのゲームの中でも際立っているだろう。

ゲームシステムを利用したストーリーはすごいの一言です。SFとして見ても傑作の部類に入ると思います。
ただしノベルとしての完成度は高いとはいい難いと思いました。
これは「ギャルゲー」特有の会話だけで進んでいく展開なので無駄な会話が多く、意味のないテキストを延々と読まされるのは苦痛でした。読ませるという点ではニトロプラスのファントムなどには遠く及びません。せっかく「絵」があるのですからそれをうまく利用して文章量を工夫して欲しかったです。
伏線張りまくりの展開ですが、その大部分で無駄な会話を読まされることなり、ココ編をクリアするころにはくたびれてしまいました。つじつま合わせを延々解説されているようで逆に感動が薄まりました。
前評価を聞いていなければ最初のシナリオの中盤で投げ出していたと思います。

ギャルゲーと書きましたがギャルゲーではありません。女の子を攻略する内容ではありません。映画でもヒロインとキスシーンがあったからといって恋愛映画ではないのと同じです。このゲームは一級品のＳＦだと思いました。

最後まで夢中になってプレイしました。途中、何度も
同じ展開を繰り返し読まなくてはならないところは、
少し冗長ぎみでしたが、それでも最後まで読ませる
魅力はあったと思います。ただ残念なのは、最後の
トリックをもう一ひねりして欲しかった。
それが残念でした。