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「三つの帝国」の時代――アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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地政学から見た世界のグレートゲーム ★★★★★
この本のタイトル、三つの帝国とは、米国、EU、中国である。
米国と中国については日本人は知っているつもりでいるが、実は知っているようで知らない。
この著書は地域別のグレートゲームを論じている。
日本から見れば最近危機を騒がれている中国と海を隔てているが国境が近い。
しかし、中国はさまざまな国境、特に新疆ウイグル自治区に接しているユーラシア深淵部(中国から見れはキルギスタン・タジキスタン・パキスタンなど)への政治的、経済的アプローチなど、東アジアの中国の動向のみ見ている日本人には必見である。
情報とは常に流動的ではあるが、各国の政治的、経済的アプローチを見て取れる。
EUについては、日本から遠いせいか興味が低い傾向があるが、とても分かりやすく書いてある。
しかし、今後のEUの発展については私見であるが明るくないと考えている。取りあえず、この本を読むと世界地図を見る目が変わることは必見。

著者パラグ・カンナは本書を書いた時点で30歳らしいが、実は膨大な執筆協力者がいる。
このような著者が今後活躍し、和訳されることを大いに期待する。
小国から見た帝国 ★★★★★
多数の小国の政治経済事情の詳細に描くことにより、アメリカ、EU、中国という

三つの帝国がどのような戦略をとっているかを浮き彫りにしています。

全世界でどのようにパワーゲームが展開されいるかが理解できて非常におもしろい。

なお、日本は「帝国」の中にはいっていません。

安全保障を他国に提供できない国は「帝国」にはなりえないからでしょう。
タイトルは逆説的な意味を込めているのでしょうか? ★★★☆☆
各国を回ったという割には、薄い表現にとどまり
ドキュメンタリーっぽくみせたいのか、それとも?という感じでした。

日本語タイトルにもあるように、事はそう簡単に「三つの帝国」で収まるのでしょうか?
アメリカ:アメリカ体制の崩壊
EU:多頭体制なので、帝国主義的な動きができるのでしょうか?
中国:どうも過大評価の感もありますが
個人的には、作者のロシアの評価が意外でした。
世界のパワーバランスを1冊で理解できる本 ★★★★★
中国、EU、アメリカの3つの帝国のバランスが世界秩序を
決めるということをベースに最新の世界各国の状況を
鋭い洞察で見事に切り取って見せてくれる。

400ページの8〜9割が、主要各国(先進国の他、バルカン諸国、
中央アジア諸国、中南米、湾岸諸国、アジア諸国の各国の解説に
裂かれ、隣国および3つの帝国との微妙な関係や変化を
描いていて、読みながら、地球儀を見ているような
錯覚を覚える。

日本人としては、どうしても著者(パラグ・カンナ氏)が
中国をどう見ているか、が気になってしまうが、
「中国人にとって、中国は宇宙そのもの」p.394であり、
「新しい世界権力(つまり中国)が台頭して、アメリカを
阻止すること」p.396 が必要だと考えている、との見方には、
納得すると同時に、うすら寒いものを感じる。
「新グレートゲーム」を制するのは中国か? ★★★★★
非常に面白かった。著者パラグ・カンナは、分析の対象となった国々に実際に足を運び、
民衆が何を考え・感じているかを肌で感じ取れるようになるまで滞在したとのことだが、
この種の著者が、しばしば個人的なエピソードを思い切り一般化しがちであるのに対して、
カンナの分析は非常に鋭いと同時に包括的であり、現在の世界が置かれた困難な状況とは
まさにこのようなものであろう、と思わせるだけの説得力に満ちている。
(本書では、グルジアやパキスタンにおける政情の不安定さが強調されているが、
著者の予見通り、グルジアは南オセチアの回収という冒険に乗り出してロシアに大敗、
また同月、パキスタン大統領ムシャラフは辞任に追い込まれている。)

本書を通じて最も興味深く、またどこか空恐ろしいようにも感じたのは、
アメリカやEUと違って民主主義や人権を押し付けない中国外交が、
中央アジアやアフリカ、中南米において着々とポイントを稼ぎつつある、
という事実である。私を含めて多くの人は、イラクやアフガン、パキスタンでの
米軍とNATOの軍事行動の成否にばかり目が行っていて、
かつてロシアの裏庭だったカザフスタンやウズベキスタンにおいて、
中国がパイプラインをはじめとする諸々の利権を手中に収めつつあることを
そこまで重大視していないのではないかと思われるが、
今や海賊掃討を名目にインド洋に艦隊を派遣してもいる中国は(この点だけは日本も同様だが)、
近い将来に地政学で言う「ハートランド」と「リムランド」の双方を支配するだけの
実力を備えつつあるのではないか、という一抹の危機感を覚えた。