全６話の表題作と５編の短編で纏められた作品で、全てオフィスが舞台である。当然ながらヒロインは全員ＯＬ。さすがにタイトルから直結でイメージされる職安が舞台の作品はない。掲載順で最後の【庶務課】だけが初出掲載誌の違いからかストーリー性に欠ける救いの無い話だが、これ以外はドラマも官能も申し分の無い良作ばかりである。女性社員ばかりのベンチャー企業に派遣された主人公が、本業の他に社員達のお相手も勤める表題作【Hello Work】は、おっとり美人のヤリ手社長、男勝りの営業、実は隠れた性癖がある経理、真面目で純真で生娘な事務とバラエティ豊かな４人と関係を持つハーレム作品である。各話で１人ずつ相手をする展開になりがちなところを、たとえ１人でも複数回の情交シーンを盛り込んだり、前話で関係した社員との場面を入れたりして官能密度を上げつつ、タイプの異なるヒロインそれぞれに合わせた描写を演出する手腕はさすがで、漫画としても充分面白い。ドジっ娘事務員が可愛らしい【サービス残業】、仕事はデキるのにギャンブル好きな先輩が実にキュートで最もコミカルな【信用取引】、仕事ばかり押し付けるクールな上司が実はとっても可愛くて健気な一面を持っていた【二人で計画】、これら３編も実に胸キュンな甘さと情交のいやらしさが同居した作品である。復職した人妻社員と戯れる【おどりば】もテイストは同じだが、人妻であるヒロインの人妻らしからぬ主人公への振る舞いが、軽い浮気なのか本気なのか曖昧なために今イチ分かりにくくて少し残念である。青年コミックということで作者にしてはかなり抑えているが、それでも充分に濃密で激しさもある情交描写だし、ヒロインがみんな絵的にもキャラ的にも可愛らしく描かれていて良い。

会社内シチュエーションで、5話構成の連作1つと読み切りが5つという内容です。
連作の方の内容は、女だらけの会社に入社した男が女性社員たちとあーだこーだ。
はいそんな感じです、つまり福利厚生ですね（性的な意味で）わかりますｗ。
ちなみに絡んじゃう社員はこんな感じ
●キャリアウーマンな女社長●ボーイッシュな短髪外回り営業●知的眼鏡事務員●おしとやかな事務員

私は単行本で言えば『嗚咽x過呼吸』の頃に筆者を知り、そこから遡って本作を買ったのですが、『嗚咽...』に比べると若干画の密度が薄い感じを受けました。最終項の読み切り作品のみ今の画に近づいています。ですので現在の筆者の超緻密な画しか受け入れられないという方ですと物足りなさを少し感じるかもしれません。
まぁでも私はそれでも十分お世話になったわけですがｗ。