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京都市電物語―思い出のアルバム

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 京都新聞企画事業
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京都の街を走っていた市電の魅力を再確認 ★★★★☆
本書は、市電が廃止になった昭和53年9月(1978年)に京都新聞社から発行された同名の書籍をそのまま復刻した本です。それゆえ、記載や写真もそのままですし、「京都市電乗車券」の特製しおりも同様です。当時の出版案内まで再掲していますので相当なこだわりを感じさせる編集でした。

子供の頃から市電に親しんでいましたし、市電に乗って大学に通いましたので、青春時代の思い出とオーバーラップします。古都京都と市電の姿は景観にもマッチし、モータリーゼーションの波に押し流されての廃止でしたが、環境問題が叫ばれる現在、当時の廃止はまた行政の先見性の難しさを露呈したものだと思います。

この本の後半の箇所に何十ページにわたって掲載されている市電の写真の一つ一つが当時の車窓を思い出させるもので、本当に懐かしく眺めました。全国で最初に市電が走った街ですので、これらの写真と解説は資料としても貴重です。使用されている写真に写っている街の景観もまた京都の昔の姿を今に伝えるものでタイムトリップしたような感覚に襲われます。古い建物が沢山残っている京都ですが、それでも街の変貌ぶりは凄まじいものがあります。

明治以降、チンチン電車として市民に親しまていました。北野線もまた有名ですが、昭和45年に廃止された京都駅から中書島までの伏見線の長い路線もまた市電の魅力を伝える系統でした。
当時の京都を知っている人には懐かしい風景を思い起こす本ですし、若い世代の方には、無くなった市電のよさに少しでも思いを馳せていただければ良いと思います。