ホベルト・メネスカルらと録音した2001年盤。前作を凌ぐ素晴らしさ
★★★★★
【本シリーズ全般について】
ヴィデオアーツからのHear the musicシリーズ。有名どころの近作がで再発売。
しかし、既にお持ちの方でもそれほど悔しがる必要はない。
確かに値段は安いし、白を基調とした統一デザインはお洒落だ。が、使われている写真は無個性な風景写真ばかり。オリジナル・ジャケットは、帯裏に小さく印刷されているだけ。これは、いかがなものか?
また、ライナーノーツ、歌詞のたぐいも一切なし。とりあえず、安価で音楽のみを聴ければいいや、というかた向けです。
【本作について】
ワンダ・サーの歌声は、歳月を経て若干塩辛くなり、ケイコ・リーにどことなく似てきた。新しいジャケットの浪の写真はそれを暗示している!? ...
本作は2001年に、ホベルト・メネスカルらと吹き込まれたもので、ボッサ・トレスとの前作を上回る出来とおもう。バックのカルテットの伴奏も鉄壁だ!
珍しいところでは、キャロル・キングの「イッツ・トゥー・レイト」をカバーしているところ。黒人のソウル/R&B/JAZZ系のカバーは良く耳にしてきたが、純ボサノヴァ・フィールドからのアプローチは初耳だ。大傑作、とまではいえないが、なかなか面白い。
ただ、ラストに「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」をもってくるのはいかがなものか。この曲は、サッチモに任せてしまいましょうよ。
オリジナルのワンダ・サーがギターを抱えているジャケ写真が恋しい。