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b-Boy HONEY 6

価格: ¥940
カテゴリ: コミック
ブランド: リブレ出版
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死罪あるいは永遠の煉獄 ★★★★★
・・・これ、全体としたらプリズン特集なんて名称が生ぬるく感じるくらい重かったですよ。

巻頭カラーは池玲文「女帝の首飾り」
『影月帝の命が絶たれたのは その名の表す通り 月の無い闇夜であった
傍らには人形の様に美しい男・・・』
美しい首狩り・李芝龍の波乱万丈の生涯を短くも濃密に描いた佳作。
架空の無国籍中華風宮廷にて王家と近衛の愛憎劇。
単品がもったいない緻密な世界観。盆上の首はサロメか。
ただ、韮と蕪の刑務所スピンアウトを勝手に期待していたのは自分だけですか?

真枝真弓「狂気の檻」
前科十犯の凶悪犯のをお腹に入れたまま見回りしちゃうらしい地味な看守のお話。
いや、ナンセンスで虚無的でものすごくおいしかったですけどね。明るさはかけらもないですね。

七織ニナコ「シアワセのカタチ」
檻の中でリンカーンされる自分をただ見守っていた彼。
檻の外で再会し、忘れられなかったと、想いを伝えて結ばれる。
・・・すべてが何者かの策略だったとも知らず・・・
だから、重いって!よくも悪くもピュアな普通の落ちはないのんね。

本庄りえ「星を待つ間」
同室→二段ベッドのやりとも→世界の果てまで仇同士。
なんちゅーサスペンス。なんちゅーどんでんがえし。なんちゅー救いのなさ。
あっけにとられました。さすが化学室の著者。

蛇龍どくろ「Birdy Kiss」
唯一表紙の雰囲気を裏切らないというか、ファンタジックなタッチの著者らしい作品でした。

そう、そこで油断させといて〜極めつけに重かった、本仁戻「黒のヴァルハラ」です。
読まなきゃよかった。絶対夢に見る。
幻想怪奇中世騎士領主横恋慕半身監/禁/陵/辱/拷/問/死/姦/肉/体/損/壊/腐敗/アンデッド・・・
読まなきゃよかった。でも、やばいやばいと思いながらもページめくる手が止まらなかったんですよ。
黒々とした闇がぽっかり口を開けているのがわかっているのに、引き寄せる甘い甘い腐臭に逆らえかった。

イグナーツとエトムント。ベルンハルトの二つの槍。双児の竜のように戦場を駆け巡ったかけがえのない友。
エトムントは言った。
『お前がいるから生きていける
私の剣 私の盾』

・・・もうね、これでもかーこれでもかーと語られる領主の狂気じみた執着と監獄と拷問の壮絶さに思考が停止。
その地獄で、友をその境遇に貶めないためだけに、彼は6年を生き延びた・・・それを「生」と言えるのであれば。
実は直接その手のシーンは描かれない。会話だけで進む。
災いを招くほど輝かしく美しいエトムント。
半身イグナーツには奥方もあり、若輩の頃や戦地ではともかく、平時には二人の関係性に肉欲が介在したとは思えない。
ぷらとにっくですといっくでだからこそ究極にえろてぃっく。
著者本領発揮という感じです。
あー怖かった。
人はあまりに美しいものに触れると恐れを感じるってホントなんですね・・・実感。
ま、この話に汚泥の中の美を見出すか、腐り落ちる骸を単に醜い汚らわしいと忌避するかは個人の嗜好だと思いますが、
とりあえずすぷらった苦手な人は203Pから32Pは回避を勧めます。
親切心からです。夢に見ます。
「綺麗は汚い」まさに。