ビートルズを知らない子供です。
★★★★★
フォークルは好きでよく聴いてました。
ビートルズ本なので楽しい内容かと思いましたが、ビートルズを通してマスメディアやポップカルチャーの持つ暗黒面というか、それがはらむ危険性を浮き彫りにしていて、読んでいて辛いところもありました。しかし、最近になってビートルズを聞くようになった私のような人間にはビートルズがどういうグループなのかということについてかなり理解が深まったと思います。
とくにビートルズは主に女の子に人気があったのに、なぜ現在は男性に人気のあるバンドというイメージが強いのかとか、
「あなたが受ける愛は、あなたが作り出した愛に等しい」という歌詞の裏の意味なんかはなるほどと思いました。
またミュージシャンなどの職業の危険性についても触れていて、ジョン・レノン、ジャニス・ジョプリン、そしてあとがきではマイケル・ジャクソンの死についても触れられています。なぜあのような事態になったのか、そのような事態を避けるにはどうすればいいのかが示されており、この現代社会で生き抜くためのヒントになったと思います。
そして、この本を読み終えた直後に加藤和彦さんの自殺のニュースが流れました。この本のあとがきを書いて間もなくこのようなことになって、きたやまさんはどんな気分だろうと思うとやりきれません。