「きれいに」ではなく「とにかく」着るために
★★★★☆
ゆかたは「超」ではありませんが、自分では10年近く前に何度か着たことがあるだけの
「かなり」はじめての人間です。
前回は「初心者でも通の着こなし」を謳う本をお手本にしました。
その本では帯結びの「貝の口」が何度やってもわかりにくくてうまく結べず、
結局あきらめて、自分では不本意の、へこ帯でリボン結びに。
補整も着付けも、そのときによってうまくできたりできなかったり。
やはり着物は、一発本番じゃなく、何度も何度も着つけてみて、
自分の手と体で覚えていくしかなさそうです。
またトライしたくて、この夏『超はじめてのゆかた』を購入しました。
ここには、着付け以外のこと(補整やヘアアレンジの仕方や、用具・立ち居振る舞いの知識など)
のほか、
ゆかたの着付けを9ページにわたり説明しています。
ゆかたの着付けの説明は、途中で「脇の線」や「しわ」について、気をつけるべきチェックポイントが何回も出てきます。
それらすべてを着付けながらいちいち見るのは体もアタマも大変でしたので、
最初に、へたでもざっくり何回か着てみて、全体の工程をつかんでからディテールに向かう、という方法がいいのかなと思います。
私は、前に一度でもやったことがあるからか、一応挫折せず着られました。
「きれいに」着付けるのは、先にも書いたようにやはり回数かな?と。
帯結びは、
半幅帯で結ぶ基本の「文庫」「貝の口」のほか、「片流し」「五枚羽根」「一文字結び」「小箱」といった応用形、
へこ帯で結ぶ基本の「リボン」のほか、「金魚草」「プチお太鼓」という飾り結びが載っています。
帯結びでは、あんなに難しかった貝の口が、写真を見ながらとりあえずやってみたら、
簡単にできて、拍子抜けしました。
その他、「小箱結び」やへこ帯の「プチお太鼓」が、
簡単でかわいらしすぎなくて、実際に使えると思いました。
「きれいに」ではなく「とにかくひとりで」着られるために、
このページ数と値段でこれだけ盛り込んであること、
帯結びがわかりやすくて使えること、で星4つです。
結局うまく着られませんでした
★★☆☆☆
浴衣はまったくの初めてなので、入門書にと購入しました。
たしかに、髪の長さ別のヘアアレンジ方法や、ゆかたを着ているときの
お手洗い・車の乗り降りの仕方、ゆかたのたたみ方など参考になる豆知識が充実しています。
しかし、肝心の「浴衣をきれいに着る」という目的をついに達成できませんでした。
写真と手順どおりにやっているつもりですが、補正パッドをつけても
どうしてもシワだらけになりうまくいきません。
これは私が不器用なだけかもしれませんが…。
とくに紐や帯の結び方の手順は「下から」「上から」といった文字だけの表現がなどがわかりにくい。
結ぶステップが省略されていて、次のコマではすでに結ばれているため動作がわかりません。
写真は客観視点ですが、いざ自分が着るときは主観視点。左右も逆になるため、
もうすこしイラストで図解があったり、補助線や矢印などがあると良いかも。
また、初心者向けの本のはずなのに、基本の帯締めの結び方が載っていませんでした。
(なぜか飾り結びは載っていますが…)
せっかくいろいろな帯結びの方法も載っているのに、まともに使えず残念な気分です。
B5変形版くらいの大きくて薄い本ですが、どれだけ本を開いて押さえつけても
閉じてくるので、着付けながら見ようにも苛立たされます。
期待が大きかった分、がっかりしました。諦めて人に習うことにします。