恐らくBrother to brotherの緊張感を期待してこの
アルバムを聴くのはお薦めしません、またアーティスト
にとっては迷惑でしょう。これだけのミュージシャン
のこれまでの経験の積み重ね、年齢相応の作品として
聴きましょう。天才的な才能と歌声を持った彼がその声
を聴かせてくれることを喜び、早くまたステージを見せて
くれることに、この作品を聴いて期待しましょう。

僕はジノ･ヴァネリのすべての作品を持っているし、３０年間聴き続けてきた、ジノの崇拝者と言ってもいい。だから、人よりも贔屓目に見ていると思う。その僕から見ても、このアルバムの新曲は凡作である。琴線に響いてくるものがひとつもない。どうしていまさらアメリカン・ロックなどをやろうと思ったのか、理解に苦しむ。何故ジョー･ヴァネリとのコラボレーションではなく、Rok Golobというさして才能を感じないパートナーにしたのか。よりセルフ･プロデュースを強めようという試みなのか、それともRokとやってみたかったのかは分からないが、いずれにしても出来の方はがっかりだ。星２つは正直な評価。

全１４曲中、後半の７曲は過去のヒット曲のリマスター（あまり音の違いは分かりませんが）。で、前半の新曲７曲、これがなかなか良いです！近年の路線変更から「Brother To Brother」や「Nightwalker」の頃を彷彿とさせる感じに戻ってて、何度も聞いてしまいました。全曲新曲ならば星５つだったのに．．．。