秋田県雄勝街で催される「小町まつり」の最中、一人の老人が小町むすめにむかって倒れこむ…。「オニコウベデアッタ」「ギンコウノハカ」という不思議なダイイングメッセージを残して、そのまま亡くなってしまう。小町まつりの取材に来ていた浅見光彦は、その死を解明しようと乗り出していく。
読んでいくうちに、「ええ?!」というような大きな背景が浮かび上がってきて、感動します。決して癒える事のない国家犯罪と、その鍵を握る人物の心情が良く現れていて、目の前にその情景が浮かぶよう。過去の国家犯罪と今が交差する、素晴らしい作品だと思います。