技術オリエンテッドから、製品オリエンテッドへ。
★★★☆☆
本の主張は「エンジニアってのは中身の技術さえ良ければ売れると思いがちだけど、利用する側に立ったマーケティングも商品開発力のうちなのよ」というところか。横型洗濯機、消えるボールペン、Suicaなど、実例がいろいろと出てきます。
ここまでだと分かりやすいヒット商品開発列伝で終わってしまうのだけど、違うなぁと思ったのは、ヒット商品の実例の中に安川のロボットやムラタセイサク君など、コンシューマ品以外も含まれていること。エンジニアに読ませるには、ここが重要。
技術オリエンテッドから、製品オリエンテッドへ。すぐには難しいかも知れないけど、考えを変える習慣をつけるきっかけになれば。
具体例豊富な技術経営の本
★★★★☆
著者は技術経営の専門家だ.技術経営の本というともっとアタマ・デッカチ (理論中心) の本を想像するが,この本では各章のタイトル (「法則」) はスローガン的になっているものの,内容は具体例に徹しているので一般向きだ.そして具体例を「スローガン」にうまくむすびつけている.しかし,具体例中心であるために読者が自分の仕事にこの本の内容をいかすのはむずかしくなっているともいえるだろう.
自分に何か足りないな、と思ったら読むべき本
★★★★★
会社で働いていて、迷いがある、行き詰まりがある、見えなくなっているところがある人は、是非とも読むべき本である。本書にはいろいろなヒントが隠されており、読めば読むほどに、自分の周囲が明るくなる。読みながら自分の業務を考える事で、明日の仕事でやるべき事が見えてくる、ように思える。実行は自分自身が決める事だが、そのための道しるべとなってくれる本。一読の価値、おおいにアリ。
MOT入門書に最適
★★★★☆
MOTの要素が具体的な事例でわかりやすく記載されている良書。
といっても難しい話は一切無くすらすらと読み進められるので、MOT入門に最適。
タイトルには「企画力」とあるが、物作り・技術に関する内容も豊富。
こういう本を待っていた
★★★★★
おもしろい!
目次には第1則から第9則まであり、これを読むだけで「そう!そのとおり!」と叫びたくなる。
本書にはその具体例が紹介されており、自分でも実践できるのではないかと勇気づけられる。
第1則:現場は観察するだけでなく、実際に体験する
第2則:一面からのモノの見方にこだわらない
第3則:使う人が求める究極の我儘こそ、発想基準
第4則:はじめにコンセプトありき
第5則:優れた技術は感動を生み出す
第6則:最初から二兎を追う
第7則:異なる分野の技術を結集する
第8則:技術はわかりやすく翻訳する
第9則:商品はロングセラーを前提に考える
例えばロボットで有名な安川電機では自社内に自動車工場の模擬設備があり、自分たちの顧客である自動車メーカの立場を体験できるという。
かつて、青色発光ダイオードで超有名になった中村修二さんも、発光材料だけの研究ではダメで自らダイオードを作って評価したという話を思い出した。
異分野融合と自社の強みの温存、そのバランスをどのようにとるか?
顧客視点と自社の想い(=企業理念)とをどのようにバランスさせるか?
失敗の反省も大切ではあるが、成功例に学ぶこともそれ以上に大事である。
学ぼうとする姿勢が、成功マインドだと、本書から教えられるのだ。