PF先生の意外な一面も
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2008年に91歳で亡くなられた自動車ジャーナリスト、ポール・フレールさん(PF先生)の自動車レポート集ですが、俎上にある車の種類もこれまたすごい。日本車を含む市販車から、果てはル・マンに出場したレーシングカーまで取り上げられており、読んでいると、その車を実際に走らせているような思いにさせてくれます。
もうひとつ興味深いのが、奥様であるシュザンヌさんへのインタビューと、PF先生の御自宅への訪問記事。そこからはPF先生の「おちゃめな」エピソードに触れる事が出来、心を和ませてくれます。
PF先生の著作を読むと、この方がただの「専門家」ではなく、本当の「車好き」なのだという事を改めて感じます。と同時に、PF先生は専門家以上の知識とプロ顔負けのドライビング技術をもって(かつてレーサーだった)、自動車「メーカー」と我々「ユーザー」を繋ぐ橋渡しなのだということも。
PF先生の魅力が手に取るように分かる一冊です。