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縮小文明の展望-千年の彼方を目指して

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
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 「トルストイは大作『アンナ・カレーニナ』の冒頭で、「幸福な家庭はどこも同様であるが、不幸な家庭はすべて相違している」と説明しているが、これからは「不幸な家庭はどこも同様であるが、幸福な家庭はすべて相違している」時代になる」――手短にいえば、これが本書のメッセージである。

   有史以来、人類の成功は拡大や増加などという言葉で表わされてきた。その代表的な例が、「大量で画一」な物質的豊かさをもたらした産業革命である。しかし、資源や環境面においてさまざまな限界が見えつつある現在、これまでの理念が崩れ始めている。近いうちに縮小や減少という方向に向かわざるをえない。人類は今まさに過去と逆向きの理念を要求されており、そのためには「多様で少量」を実現するIT技術と、多神教的宗教観が有力な手段になると、著者は期待を込める。

   すごい本である。宇宙論のスケールで人類の歴史を俯瞰し、膨大な資料をもとにその道のりを検証したうえで、新たなるミレニアムの創造へと読者の意識を引き上げる。全編データのかたまりともいうべき圧倒的な情報量。微塵の曇りもない明解な論旨。メッセージがあまりに明解で、目次や要約を読むと陳腐に思われるかもしれないが、1行1行が栄養に満ちたビタミン剤であり、教わることがとても多い。

   1000年単位で未来を展望する壮大な内容だが、大言壮語ではなく、難解でもない。本書は間違いなく知的な刺激と興奮に満ちた著者渾身の大作である。(齋藤聡海)

この人は気になる。 ★★★☆☆
著者は、元東大工学部の教授で、全国でカヌーやクロスカントリースキーを楽しんでいるそうです。こういう組み合わせは気になります。そういえば、東大の教授で登山やスキーが得意という人が僕の周りにもいます。

地球環境問題の理由、現状、展望を理解するのに良い参考資料です。
あとがきにあるように
「人類の将来を憂慮する人々にとってささやかでも参考に」なりました。

展望が不十分 ★★★★☆
たしかに、この本に書かれているように、地球の資源は有限なのだから、現在のような拡大一辺倒では、立ち行かなくなろう。この点からすれば、この本の問題意識は良い。

しかし、ところどころでおかしなところが散見されるので、不十分といわざるを得ない。何点か挙げると、(1)「演歌の消滅」(p124〜)などは、この本の問題意識からすれば、些細なことだと思う(資源が有限なこととは無関係では?)。(2)ネットには、英語の使用だけを促進する一面があるが(p131〜)、他所では、そのことが忘れられ、礼賛しているところが多い(礼賛するならば、英語の使用だけを促進する一面は耐えるべきだという趣旨の記述があってしかるべきだ)。(3)図書館が増えて、地域の小さな書店の経営が苦しいことを嘆いているが(p146)、天然資源を使わない観点からすれば(それだけ本が少なくて済みそう)、図書館が増えることは良いことではないのか(議論が一貫していないと思う)。

以上、問題意識星5つ、おかしなところが散見されることで星1つ減らして、星4つ。
子孫のために今自分たちに出来ること ★★★★★
豊かな現代社会の将来を考えさせられた内容でした。数字も詳しく挙げられており大変分かり易い。