星が一個少ないのは、単に量の問題(内容は★5)
★★★★☆
本邦初の体系的なロシア・アニメの紹介本。最近のチェブラーシカ人気やロシア絵本人気でロシア・アニメを知って興味を持った、でも、せっかく興味を持ったのに参考資料があまりにも少なくてがっかりした、という方も多いと思います。アート・アニメ・ヲタク受けするような本はないではないのですが……。本書はそんな中、ついに登場したロシア・アニメについての「最初の一冊」と言えましょう。ソ連史全体との関わりをも含めての記述は、他のジャンル(美術や実写映画)へ目を向ける際にも役立ちますし、アニメではなくソ連史に興味がある、という方の参考にもなるでしょう。少なくとも私は、この本で初めて背景や前後の関係が分かった、という作品が数多くあります。不満は量の少なさ。もっとも、「最初にして(今のところ)唯一の一冊」が高額で専門的過ぎたら困りますけどね(笑)。