今の和香さんがマリリン・モンローならば、今作はオードリー・ヘップバーン。極端ですがそんな感じです。
和香さんの特徴はよくつかまれているとは思うんですが、やはりモノクロページの捉え方で評価が変わるかなと思いますね。
でも、買って『損した!』とは全然思いませんでしたよ。
それから時間が経ち、やっとそれを直視できるようになった時、彼女を見ていたと思っていた自分が、実は、彼女に凝視されていることに気がつくことになる。二つの胸。二つの唇。そして、二つの目。私だけを今、見つめている、私だけを。この体験は、すべてのことが許され治癒してしまう。ある種の宗教的体験と等しい。
今、時代や、場所を越えて、「イコン」が現れた。それは、井上和香。
よりアーティスティックなものを目指したのかも知れないから、簡単に「これはダメ」と断じることはしませんが、私としては、もっと井上和香さんを「天然色」で見たかったという感想です。
人にはお勧めできないです。