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モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)

価格: ¥798
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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今も昔も復讐鬼の物語が人々の心を惹きつけてやまないのは、それが幸福と安寧に背を向けた人間の究極の姿だからであろう。世界の文学史上最も有名な復讐鬼、モンテ・クリスト伯。19世紀フランスの文豪、デュマが創造したこの人物もまた、目的を果たすごとに、底なしの泥沼へと一歩足を踏み入れていく。
本名、エドモン・ダンテス。マルセイユの前途有望な船乗りだった彼は、知人たちの陰謀から無実の罪で捕えられ、14年間の牢獄生活を送る。脱獄を果たし、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗ってパリの社交界に登場し、壮大な復讐劇を開始する…。
文庫本で7冊の大著である。物語に多少「できすぎ」の感もあるが、そんな懸念をすぐに吹き飛ばしてくれるほど波状に富んだ展開で、息をつく暇もなく読み通してしまう。フランス文学の大著といっても、机に向かって姿勢を正して読む、というよりは寝そべりながら読むうちについ夜更かししてしまう、というタイプの作品である。
何と言ってもこの小説の白眉は、伯爵の用意周到かつ執拗な復讐の過程である。着々と目的を遂行していく姿が、心理描写をいっさい排した文体で描かれ、後年のハードボイルド文学をも連想させる。
復讐の物語にハッピーエンドはあり得ない。もしあるとすれば、主人公がどこかで「妥協」を見出す必要があろう。モンテ・クリスト伯が最後にどんな選択をするのかも、読みどころのひとつである。(三木秀則)
名作 ★★★★★
大好きな作品です。
ある程度読んだら売ってしまう本が多い中、この本だけは生涯手放さないだろうと思います。

復讐の仮面をかぶった伯爵はとても残酷で冷徹です。自分を裏切った人に対しては、まったく容赦しません。その一方で自分が恩を受けた人、友人だと思う人々に対しては、限りない優しさや思いやりに満ちあふれています。この二つの顔が人間としての伯爵の魅力を存分に引き出していると思います。

ドラマ化(海外で)もアニメ化もしましたが、エンディングはどちらも満足いくものではありませんでした。オリジナル要素を出そうとしたのかもしれませんが、画竜点睛を欠くという言葉が的を射ていると思います。
比べてこの原作は復讐劇でありながら、最後はとてもさわやかな読後感を得ることが出来ます。そして絶望の中の希望というものを肌身にしみるように実感できます。まさに名作と言える作品です。
これから初めて読む人がうらやましい ★★★★★
少年少女文学全集などでは、「岩窟王」とも銘打たれるこのモンテ・クリスト伯。
岩波文庫では全7冊という大部な作品です。

面白い、また、すばらしい本を評するのに「あっという間に読み終えた」、というような言い方がありますが、7分冊ですから、あっという間には読み終わりません。当然相応の時間がかかります。

では、読むのに難渋するのか?

いえいえ、7冊ずーっと楽しめます。読書中は、今日読むか、明日以降にとっておこうか、と迷うと思います。読みたいけど、読んでしまうのはもったいないという、そういう感覚です。

現代の小説のような複雑なプロット、複雑な感情の描写のようなものはありません。しかしあらゆる冒険譚の原型がここにはあります。(ちょっと言い過ぎですか、これは)

これから初めて読むあなた、ほんとうにうらやましい。まあ、何回読んでも楽しめますが。一度通読すれば、途中から読んでも楽しめそうな。

多少大げさになりますが、19世紀のフランスで描かれた文学作品を、いまのこの時代に手取り、読むことができる幸せを、あなたは感じるはずです。そして、岩波文庫さん、ありがとう。

自信を持ってオススメします。
物語の類型がすべて詰まっている。 ★★★★★
かつて、黒岩涙香が『史外史伝岩窟王』いわゆる岩窟王として翻案した
『モンテクリスト伯』

もし宇宙人が地球に資料済州に来て”小説”というものの見本を
1つ持って星に帰るとしたらこの『モンテクリスト伯』にするのではないか。
物語の類型がすべて詰まっているのである。
時代に流されないことの意味を知るには ★★★★★
1冊400ページとして、7冊、全2800ページ。平均的な読書スピードは1ページ1分と言われているので、費やした時間は40時間強といったところか。やらなければいけないことがある時ほど、何か別事にのめり込んでしまうというのは、人間たる所以であろうか。

いやいや物語の魅力なのだ。もう150年前の物語、訳もすでに50年前のものであるにもかかわらず、すらすら〜と読めた。

とかく外国小説にありがちな「コイツ誰だっけ」というのもそれほどなかった。ダングラールの奥さんは下の名前は出てこず「ダングラール夫人」で通されているといったあたりが、登場人物の無用な増殖を抑える先人の知恵なのだろう。フェミニンな現代では許されない気もしつつ。

面白すぎてうまく言葉に表せない。あーあーあー。フランス万歳。
名作 ★★★★★
自分が読んだ小説の中で1番の名作と思っている本です。初めて読んだのは学生のころでした。
ずっと前におすぎかピーコが新聞の人生相談の欄で読んでみるように勧めていたので、騙されたと思って読んでみましたが。読んでよかったと思いました。
ダンテスが無実の罪で投獄されてから脱獄し、財産を手に入れてモレル氏に恩返しをする場面とか、徐々に自分を陥れたものたちを追い詰めていくところが気に入っています。
あちこちに張り巡らされた伏線が最後のほうでどんどん回収されていくようすなどは特に圧巻です。
コメント通り、キレイな状態で良かったで… ★★★★★
コメント通り、キレイな状態で良かったです!