わからない、できない、知らないを素直に認めることからスタートし、わかる、できる、知っているに至る努力を積み重ねることにより遂には一人前になることの大事さを著者自身の経験や実例を挙げて昏々と説いている。しかもいちばん最後には急ぐ必要はない、との慈愛に満ちた言葉まで記されており、照れ屋の著者がこういう三部作を書かねばならないほど現代の我々ビジネスマンは元気を喪失していると映っているのかな、と反省させられる。
もっと頑張んなきゃね、僕ら。そして頑張る気力も失った元気のない君へ、ご一読を勧めます。
効果と言えば、先ずは、自分が「へなちょこである。」事を認識し、自分が「一人前にならなければ、この状態を脱し得ないのだ。」と励まされたことです。
甘っちょろい僕は、父親の世代のように「無難に定年まで過ごしたい。」とぼんやりと考えていた(それでも、好きな仕事は人に負けないように張り切っていたつもりだった)のですが、そんな僕の甘さにカツをを入れられ、「しかたねぇなぁ。」と、重い腰をフリフリ、あきらめがついた、と言うか、不満を持っている自分を受け入れることが出来たのでした。
本書は、本来、もっと若い男の子のために書かれたもので、どちらかというと私生活をテーマにしているのですが、そう言うわけで、「なんとなく会社に行きたくねぇなぁ。」と思っている方にもお勧めしたい一冊でした。