知人の紹介で購入した本ですが、その内容の豊富さ、エッセーの興味深さに驚きました。著者のみが語れる貴重なレコード史、（これまで私がまったく知らなかったものばかりの）興味深いエピソードの数々にに感嘆しました。付録のCDが、また素晴らしい。薄幸のバイオリニスト、渡辺さんのお話を、彼の素晴らしい♪アベマリアの演奏（付録のCD)を聴きながら、読んだときには、涙が止まりませんでした。その他秀逸なヨーデルの歌声、タンゴやシャンソンの名曲の調べを、文章と音とで贅沢に楽しめました。ノスタルジックなLPレコード好き、昭和史が好き、昔ながらの喫茶店が好き、雨の日にはレコードを聴きながら読書するのが好き、そんな方には絶対お薦めの一冊！と思いました。