日本語で書かれた代表的なGT法の解説書
★★★★☆
本書は日本人によるGT法の解説書としては最も読まれているものだと思われる。とくに開発者であるグレーザーとシュトラウスの微妙なちがい、他の質的研究法とのちがい、そして著者が提唱しているミニGT法への言及など、実際に研究に入るにあたり参考になるポイントが記載されている。
しかし、注意すべきことは、本書はあくまでも理論書であり、これを読んでもGT法が使えるようにはならない、ということだ。実際の本書の使用法としては、論文の理論的背景の際に引用するために読んでおく、ということになるのではないか。