individualな心理学というのを個人心理学という。
これは人格を部分に分けることが出来ない全体、と考えてdivide不能な
という意味でindividualと呼び、これを日本語で「個人」と訳したという経緯がある。だから個人心理学というと訳語からして曖昧さと誤解を招くためにアドラー心理学という名が使われている。更に大切な点はアドラー心理学は現代にあっても異端中の異端だという点である。それにも増して特筆すべきは、現在日本のアドラー心理学は残念ながら2つに対立している。
1つは岩井さんたちのヒューマンギルド社に代表されるグループであり、もうひとつは野田俊作氏によるアドラーギルド社に代表されるグループである。
前者は関東を中心に結束が強く後者は関西に強い。互いに互いを批判中傷している風であり、それがアマゾンコムのレビュー欄にもどうやら反映されているらしいことがわかる。第三者的立場で冷静に判断する必要がある。その意味でも本書と、そしてエレンベルガーの「無意識の発見(下)」を読んでアドラー自身の考えとそれが現代精神医学に及ぼしている影響を知る必要があると思う。

　フロイト精神分析の亜流と誤解されがちなアドラーの個人心理学ですが、フロイトの観点とはまったく異なる観点から人é-"ã‚'理解ã-たのが、アドラーの個人心理学です。アドラーは人é-"という存在ã‚'分割できない「個人」とã-てとらえ、人é-"に起ã"る様ã€...な現象ã‚'「個人」の表出とã-て理解ã-ていきます。

　アドラーは、まとまった本ã‚'あまり残ã-ていないのですが、ã"の本はアドラーのè«-ã‚'お弟子さã‚"がていねいにまとめています。アドラーの本の中では最も読みやすい本です。人がç"Ÿã¾ã‚Œã¤ãã€å...±åŒä½"に貢献するå-œã³ã§ã‚る「å...±åŒä½"感覚」ã‚'持っていて、自己実現ã-ていく過程でã"のå...±åŒä½"感覚ã‚'のばã-ていくã"とが幸せにつながっていくというã"とã‚'繰りè¿"ã-述べています。

　アドラーはç"Ÿã¾ã‚Œã¤ãã‹ã‚‰ã ãŒå¼±ãã€ã!ã‚ŒãŒå...ƒã§åŠ£ç­‰æ„Ÿã®ç "究ã‚'始めたと言われています。そã-て、長å¹'の実践から劣等感ã‚'å...‹æœã™ã‚‹ã‚‚のはå...±åŒä½"感覚であると看ç 'ã-たわã'です。アドラーが５０代で死なずに、フロイトやユングと同じように長ç"Ÿãã-ていたら、あるいはユダヤ人がほとã‚"どだったアドラーのお弟子さã‚"é"がナチスによって殺されなã'れば、心理学のæ­'史はもっと変わっていたかもã-れませã‚"。

本書では共同体感覚という言葉が繰り返し語られる。主観的世界で生きる私たちに「他人の目で見、聞き、他人の心で感じる」という客観的視点を持つということの有用性、重要性を説いている。現代の語法に合わせて訳されている点も分かりやすく良い。