古き良き東京の匂い
★★★★☆
一徹さんの切絵の多くは酒場をテーマにしたものが多いが、この本は朝日新聞の連載企画という事もあり非常に多くの「古き良き東京」がおさめられている。
章立てを見ればそれと分かるが、「飲食処の日々」「芸の灯ここに」「技ありの世界」「街に吹く風」「この場所で」など広範囲のテーマだ。
それは町の風景だったり、お店だったり、職人さんだったり…
東京23区だけでなく、立川や青梅といった「東京*都*」の懐かしい匂いがする。
という私は大阪出身・東京在住だが、東京を妙に懐かしく思える。白黒の切絵が醸し出すレトロな雰囲気が、昭和を思い出させてくれるのだろう。