疲れた・・・
★★★☆☆
実際のページ数より長く感じ、全部読むのにかなりの体力を使った気がする。
その理由の一つとして、まず「登場人物の相関図が分かり難い」ことが挙げられる。
「この人は誰?」「どういう関係なの?」と感じることが多々ある。
警察と麻薬取締りの関係とかロシア人とチェチェン人の関係とか、はっきりとは理解するのが難しい。
二つ目は、ストーリーがイマイチ明快でないことだ。
最初の目黒署襲撃以降、主人公たちの捜査って結局何を目的としているのかがパッとせず、そのくせ新しいキャラが頻繁に出てきて途中から訳がわからなくなること必至。
つまり比較的難しく、人を選ぶ話だと言える。
そしてそれを「本格派」というのかもしれない。
天使の牙と天使の爪
★★★★★
牙と比べれば、爪だとやや弱い印象を受けるが、本編はどうだろうか。
SVR(ロシア対外情報局)やCIAという普段の生活ではあまり関係のなさそうな組織が闊歩する。
濃いです
★★★★☆
とても濃い内容です。登場人物の数も、物語の構成も、とても凝っています。
じっくりと取り掛かるだけの内容です。
圧倒的
★★★★★
前作を知らなくても読めるように留意されていますが、できれば「天使の牙」と併読することをお薦めします。そのほうが、この作品の圧倒的な迫力とせつなさ、主人公の孤独をより深く味わえるでしょう。
ひとを愛するということは、そのひとのなにを愛することなのか。心とはなにか。脳の別名でしかないのか。心と身体は別個のモノなのか。哲学的な問いかけを背後に隠しながら、物語はあくまでも、壮絶なアクションの連発で進んでゆきます。大沢在昌の大衆作家としての矜持が最高に輝いている傑作です。
アスカの宿敵となる、殺し屋《狼》の造形がすばらしい。くわしくは興を削ぐので書きませんが、総ページ数が上下巻で1000を超える巨編の、もうひとりの主役です。
これぞ大沢作品
★★★★☆
大沢作品を久しぶりに読んだ。
天使の牙同様一気に読み終えてしまった。
SVRとCIAを巻き込んだ駆け引き、アスカの心の葛藤、古芳の苦悩、ハンと古芳の戦い...。
超一級の娯楽作品です。
更なる続編を読みたくなりました。