すべての人へ
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セレスティーヌとアーネストの出会いが丁寧に語られている。
と同時にアーネストのセレスティーヌへの「愛しい」という強い思いがあふれるようにわきだしているのが、その絵からものすごく伝わってくる。
どんな時でも、この本を開くと、ほっとさせられる。
全ての人に贈りたい。
赤ん坊のセレスティーヌのかわいらしいさ、といったら・・・。
アーネストが大事に抱きしめているのもよく分かる。
そう、この不思議な2人の話はこの出会いから始まり、ずっと続くのです。
アーネストおじさんシリーズを読んでいなくても、この一冊をとにかく開いてみてほしい。
アーネストパパの優しい眼差し
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ガブリエル・バンサンの著書と初めて出会ったのは話題の処女作『アンジュール ある犬の物語』でした。嗚呼、何て著者のデッサンは複雑な描写でもなく柔らかなどちらかと言うと線の少ないデッサンなのにこんなにも物語るものがあるのだろうか…そして言葉数が少なくとも、それ以上に与えられるものがあるのです。バンサンさんの自在な線が描く世界は何て美しいのか、まるで描かれたもの全てが動き出してしまうのではないかと思ってしまうのです。此方の『セレスティーヌ アーネストとの出会い』では、クマのアーネストとネズミの赤ちゃんセレスティーヌとの出会いのお話、そして始まりがアーネスト目線で語られています。今回はセピア色の淡い柔らかな水彩タッチでこの絵本を彩られています。言葉数は少ないけれど確かな優しさと愛に溢れたアーネストの父親としての眼差しがセレスティーヌへの愛を物語っています。私事ですが私自身、父親に恵まれない家庭で育ったもので…ゴミ箱の中から偶然見付けたまだ目も開かない赤ん坊のセレスティーヌにこんなにも一心に愛情を与え、心配するアーネストパパが本当に素敵でその表情や仕草を見ているだけで何だかとても微笑ましく羨ましかったです。アーネストの優しい眼差しに少しだけ元気づけられました。これからアーネストとセレスティーヌにどんな物語が待っているのかとても楽しみです。アーネストパパ、これからもずっと素敵なパパさんでいて下さいね。バンサンさんの作品に触れる度に、大切な何かを思い出し少しだけ童心に戻ったような懐かしい響きが心の中に温かと広がっていくようなそんな気持ちにさせられます。素敵な絵本をいつもありがとうございます。
くまのアーネストおじさんシリーズの大事なスタート本
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あたたかな交流、思いやりを持ち続けて生活を共にするアーネストと、ねずみのセレストテーヌの二人の出会いを描いた本。「くまのアーネストおじさん」のシリーズは、かなりの冊数になるが、是非、二人の出会いを描いたこの本を読んで、スタートしてほしい。さすがバンサン、どの本にも無駄がない。この本にも無駄がなく、心にしみわたる。他の本は、あまりにも多くて、図書館で読んだが、それでも、まだ半分しか読んでいない。この出会いの本は、どうしても欲しかった。手に入り、とても、うれしい。
アーネストは私のパパ友
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現在、愛しい我が子を慈しんで育てている自分と、図々しくもダブらせてしまいました。同じように些細なことがらを育児日記に残してみたり、周りの人からそっとしておいて欲しいような、でも、みんなにお披露目したいような気持ちや…
読後は、我が子を思いっきり抱きしめたくなります。
二人の始まり。
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絵本があまり分厚くなると、内容が散漫になったりすることがあるが、この本は違う。セレスティーヌの出生の秘密、昔から変わらぬアーネストの心の温かさと愛情、周りの人の視線になど目もくれずセレスティーヌとの生活を選んだアーネスト、と、バンサンの柔らかなデッサンで描かれる世界に最後まで引き込まれてしまう。アーネストとセレスティーヌの本を読んだことのある人には、是非目を通していただきたい一冊。