だれでも出来る「負担が少ない飼育」事例集
★★★★☆
この本は、全国学校飼育動物研究会の全国大会に報告された事例と、飼育の教育的なあり方と効果についての理論が書かれている。事例報告はそれぞれの教師が感動を体験した、園や学校での飼育方法を紹介している。またその飼育を支えている地域獣医師会が組織として飼育を支援している方法を、また教育委員会のかたが、教員養成課程、あるいは教員研修の実践を紹介している。
理論では、脳の発育に合わせた愛着を持って動物を育てる重要性、少年犯罪を防ぐために感性の発達が大事なことなどが、書かれている。
生命軽視の事件が続くなか、命の実感を与える教育の実践について、動物飼育を活用することが重要な鍵であることを顕しているが、
本の基本は、「いつでも、だれでも、どこでも実践できる最小の負担の、みんなで支える動物飼育」である。
子どもたちの笑顔があふれ、また飼育改善の事例の写真、子どもの作文などが沢山あり、読んだら、驚くと思います。