目的は学習と問題解決
★★★★★
レトロスペクティブとは「ふりかえり」のことです。
私はリリース後の反省会としてKPT(Keep/Problem/Try)を利用していました。
いや、それしか無いと思っていました。
しかし、この本で多くのプラクティスや進め方を知り、
レトロスペクティブの重要性を認識できました。
次のような進め方を推薦しています。
1.場を設定する
2.データを収集する
3.アイデアを出す
4.何をすべきか決定する
5.レトロスペクティブを終了する
それぞれの項目に豊富なプラクティスを紹介しています。
本のボリュームは約160ページと少ないのですが、
得られるものは大きいです。
ふりかえりの手引き
★★★★★
「ふりかえり」の手引きというのはとてもよいものだと思います。
反省というと、何か悪いことをしたときだけの意味に使われることが多いからもです。
よい思い出を、思い出そうという趣旨では、振り返りというのはよいと思います。
それも、漢字ではなく、「ふりかえり」というひらがなで表現するのがぴったり感があります。
名古屋アジャイル勉強会でも、ふりかえりの訓練をいろいろやっているようです。
「ふりかえり」の可能性が広がる
★★★★☆
”レトロスペクティブ”はいわゆる「ふりかえり」なわけですが、これを読むとその可能性が、ぐーんと広がった。
ここまで活用するか!というぐらい、さまざまなワザが詰め込まれています。
・チェックイン
・フォーカスオン/オフ
と呼ばれる、簡単な場の設定方法から始まり、
・555
・カラーコードドット
・ヒストグラム
などのデータ収集,アイデア出しの手法、
さらには、レトロスペクティブ終了時の
・KPTとか(他にもたくさん!)
・プラス/デルタ
と呼ばれる気づきの共有方法まで。
他にも、50近くの実践が詰め込まれています。
小飼弾さんの書評で、「カタカナ化過多」と言われてたのはその通り。でも、これで読むのを敬遠するのはもったいないです。(たしかに、読みなれるのにページを要したが。。)
「レトロスペクティブ」に問わず、チームのあらゆるプロセスにおいて活用できる。リーダー、メンバーを問わず、プロジェクトを進める役割を持つ人にとって、チームを活性化させるためのアクティビティを得られます。
反復型開発を行う小規模のチームであれば、ぜひ活用したい本
★★★★★
アジャイルなチームが、イテレーションごと、リリースごとに行うべき「ふりかえり」について、ふりかえりのはじめかた、やること・進め方、まとめかたなどを説明しています。
本文は200ページに満たない薄めの本ですが、著者らが「アクティビティ」と呼んでいる諸活動(言い換えると、「ふりかえりミーティングの議題」のようなもの。または、議論のすすめ方、意見の表現のしかた、共有のしかたをまとめたもの)が豊富に紹介されていて、大いに参考になりました。
これまで、KPT(Keep、Problem、Try)だけでふりかえりをしていましたが、紹介されているアクティビティから他の工夫も取り入れてみたいと思います。