まず、
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書籍のタイトルは「囲碁棋士たちの頭の中」ではなく「囲碁名棋士たちの頭の中」です。

新聞記者が「十年半ほどの間に取材を通じて接したトップ棋士の人柄や感覚、感性、人生観、失敗談、成長の過程、モノの考え方などを紹介」した1冊です。
上げられた棋士は、依田紀基、趙治勲、梅沢由香里、小林光一、張栩、呉清源、武宮正樹、山下敬吾、井山裕太、高尾紳路、羽根直樹、林海峰。
それぞれの棋風に触れるというものではなく、盤外でのあり方についてがほとんどです。
依田先生を依田婦人が「大きな赤ちゃん」とコメントしていたり、趙25世本因坊を「繊細かつ詩人のごとく傷つきやすい心根の持ち主」としたり、そんな話に興味が持てる人には楽しめるでしょう。
棋士のことがもっと好きになれます。
ただ、あまりディープな話題はないので、濃い囲碁ファンには目新しい話題はないかもしれません。

各章の扉には碁盤のデザインが施されていますが、よく見ると章が進むにつれて布石が進んで言ってるのがちょっとお洒落です。