当時の子供から
★★★★★
私はこの作品集を52年前に読みました。小学校2年です。当時の子供にはうけなかったって?
そんなことはない。私は衝撃的に感動しました。「来るべき人類」のラストの地球の夜明けの美しさに目を見張り、「白骨船長」が子供を守って死ぬシーンに涙しました。復刻版は私の宝物になります。
祝!完全復刻
★★★★★
ライオンブックスといえば、少年誌の大判付録として半世紀もまえに出たことはしっていたけど、いま読めるのは講談社全集の小さな判のもの。それでも読めればいいと思っていたら、今度の完全復刻版を購入して、びっくり。いま読めるものとは似て非なるもの、絵もストーリーの一部も書き直される前のオリジナル版は別物です。なんといっても大判だし、カラーもあるし、ネームも手塚さんの手書きだったことがわかるだけでもなかなか! この、付録を1冊ずつ元の形で復刻するというアイデアはよいと思う(1冊の単価600円)。巻末のうしおそうじの「少年忠臣蔵」が読めるのもお得だし、2巻目の「双生児殺人事件」は、初お目見えともいう。次号広告に若き日の手塚自身が登場したり、当時の子どもが読んで評判がいまいちだったというのもうなずけるほど、大人の観賞にたえる(当時としては)高度な内容だったことがこの付録形式でみて改めてわかり、手塚ファンとしては大満足です!
早すぎた傑作群
★★★★★
まだ日本にSFという言葉すら定着していない昭和31年
おもしろブック(少年ジャンプの前身の雑誌です。)の
付録として出版されたこれらの作品。
どの作品も斬新なSFプロットがちりばめられた傑作群で
現在活躍されている人たちの中にこの作品に影響された
有名漫画家や作家、評論家も多いようですが一般の人たちの
人気はいまいちだったようです。
今回、その雑誌のふろくのままの形で復刻され、箱入りの
6冊と解説までついていますので、この値段は必ずしも
高くないです。
今回、収録された作品は次の通りです。
1 来たるべき人類 昭和31年8月号ふろく
2 くろい宇宙線 昭和31年9月号ふろく
3 宇宙空港 昭和31年10月号ふろく
4 オリオン137星 昭和31年11月号ふろく
5 緑の猫 昭和31年12月号ふろく
6 恐怖山脈 昭和32年新年特大号ふろく