つまらない
★☆☆☆☆
色んな映画を見てきましたが、ミンギが出てるから購入したのに何がいいたいのか分からないし特典もつまらなかった
人生はバンジージャンプ
★★★★★
この映画の主人公は、
かつてロックバンドのヴォーカリストだった男。
彼が歌うことをやめてしまったのは、
聴覚障害のために、正確な音程で
声が出せなくなってしまったからだった。
生活費を稼ぐためにか、
仕方なく別の仕事をやってはみるものの、
カラオケを趣味にしている主婦たちを相手に
歌のレッスンをするような仕事は、
彼にとって耐え難いものだった。
音痴を治すには自分の声を
しっかりと聞きながら歌うことが一番と言うことで、
頭からバケツをかぶるように指示した彼は、
主婦たちの不評を買ってしまい、
講師失格だと言われる。
人生の坂道を転げ落ちるような
挫折に見舞われてしまった彼は、
一体どうやってこの状況を乗り切ればいいのか。
歌手として生きてきた彼にとって、
歌が歌えないと言う現実はあまりにも悲惨で、
それを正面から受け止めるための心の準備は
いつまでたってもできなかった。
そんな時に彼が出会ったのは、
かつて彼のファンだったと言う一人の女性だった。
彼女もまた彼と同じように
人生の挫折を味わった経験のある人だった。
結婚生活に失敗し、自殺まで考えたと言う彼女は、
とてもそうは見えない程に生き生きとしていた。
悲惨な現実に直面しても、それを受け入れ、
人生の挫折を乗り越えて
たくましく生きて行くためのヒントが
彼女の中にはあるかも知れない。
彼が彼女にひかれた理由は、
たぶんそういうことだったのだろう。
そんな彼女から、彼は面白い話を聞いた。
彼女がかつてバンジージャンプに挑んだ時のこと。
ジャンプ台から下を見下ろした彼女は、
足がすくんで動けなくなった。
心の準備を整えて、何とか飛び降りようとするが、
どうしても体が前に進まない。
そんなとき、不意に空から雪が降ってきた。
そのあまりの唐突さと美しさに心を奪われた彼女は、
ごく自然に足を踏み出し、
ジャンプに成功したのだった。
このエピソードが彼に対して
意味するものとは何だろう。
現実に直面しながら、それを受け入れられない彼は、
ジャンプ台に上りながら
足を踏み出せずにいるジャンパーに似ている。
彼が心の構えを解いて現実を受け入れるためには、
不意に降り出す雪のような、
何か彼の心を一瞬で奪ってしまうような出来事が
ぜひとも必要なのだろう。
そこで彼は旅をする。
雪を求めて、冬の北海道へ。
何とシンプルな発想だろう!
彼が旅先で出会ったのは、
少し風変わりな女性だった。
民宿の経営者ながら、
客に食べさせる肝心の料理が作れない
味音痴の女性。
歌手なのに肝心の歌が歌えない彼は、
そんな彼女に親近感を抱く。
彼女の料理は、彼が食べると
なぜかそれほどまずくも感じられなかった。
彼に料理をほめられると、
彼女はとてもうれしそうにした。
彼女にとって、彼は、
おいしいと言って料理を食べてくれる
唯一の男性(おいしいマン)なのだった。
そんな彼になら、
彼女も本音で話をすることができたし、
彼もまた、彼女に本心を打ち明けようとした。
耳の障害のことも彼女に告白したのだが、
彼がそのことを他人の前で口にしたのは、
それが初めてではなかったか。
このことは彼にとって非常に大きな意味を持つ。
彼もついに現実と向き合う覚悟を決めたのだ。
いよいよ彼のバンジージャンプが始まる。
彼は彼女に妙なお願いをした。
自分に向かって、
雪の玉を投げつけてくれと言うのだった。
そのための準備として、彼は頭からバケツをかぶる。
視界を奪われた彼は、飛んでくる雪の玉に対して
身構えることができない。
彼はまったくの無防備な状態で
雪の衝撃を受けることになるだろう。
しかしこれこそが彼の狙いなのだった。
不意に降り出した雪に心奪われたジャンパーが
体の構えを解き、まったくの無防備な状態で
ごく自然に足を前に踏み出した時のような状況を、
彼は自ら作り出すことに成功したのだ。
体の構えを解くことで、
彼は「ごく自然に」現実を
受け入れることができるだろう。
歌が歌えなくなってしまったと言う事実を、
ついに彼が正面から受け止める瞬間。
それは彼にとって切なすぎることに違いなく、
バケツをかぶりながら号泣してしまったのも
無理はない。
現実を受け入れ、挫折を乗り越えた彼は、
新しい一歩を踏み出すだろう。
幸いにも、彼の故郷には
彼の帰りを待ってくれている人がいた。
彼のファンだったと言うあの女性。
彼は、いまや彼の歌を好きだと言ってくれる
唯一の女性となった彼女と、
第二の人生をスタートさせることだろう。
その門出を確かに見届けて、
この映画は静かに終わるのだった。
景色がとてもきれいです。
★★★★★
抽象的な映画で今一つ何が言いたいのか分からなかったのですが、セリフが少ないなかでミンギ君の演技力に感動しました。流氷や雪の景色もとてもきれいですが全体的には暗い作品です。ミンギ君が素敵だったので5つ星にしました。
題名から食べ物関係の映画かと・・・
★★★☆☆
池脇千鶴が出演と聞き見ました。好きな女優なんで期待しました。何を主題にしているのか?も一つ映画通でない私にはわかりにくい。冬の北海道(流氷)の景色が見ている私に寒さ冷たさを感じさせます。傷心の青年が流氷を見たくて訪れ女性と知り合い旅館に泊まり冬の北海道で自分を見つめなおす話なんです。 日本映画に韓国人俳優さん、韓国映画に日本人俳優さん・・・米ドラマでもに韓国人俳優、日本人俳優が出演されていたり、中国や韓国の監督が日本人で映画撮ったりと、垣根が無くなる状況はええ事かも。先に書かれたレビューを見て「題名」の深いい話を知りました。 映画を見るのが好きだけの私ですので、他の方のレビューは勉強になります。
美味しいは「味」を意味するだけの言葉じゃない
★★★★☆
本作は,キム・ジョンジュン監督がインターネット上で見つけた流氷に感動し,道内のロケハンティングを行った結果,紋別をロケ地に設定したもので,映画の70%程度がここで撮影されています。
映画は耳に障害を持った韓国の歌手ヒョンソク(イ・ミンギssi)が,スランプから抜け出すことが出来ず,3日間の紋別傷心旅行に訪れ,空港で旅館を営むメグミ(池脇千鶴)と出会い,音楽という共通項の中にある愛を発見するようになるというラブストーリーです。
池脇千鶴さんは,韓国で成功した日本映画「ジョゼと虎と魚たち」の主演女優ということで,韓国では“ジョゼ”として知られています。
映画とは関係ありませんが,イ・ミンギssiは,日本に滞在中ほぼ毎日ラーメンを食べていたという記事を読みました。韓国ドラマでは鍋の蓋をお皿代わりにラーメンを食べるシーンがよく出てきますが,韓国人の本当にラーメン好きみたいですね。
ところで,近年の日本の映画作りに欠かせないのが,ロケ先の自治体にあるフィルムコミッションですね。
制作側への情報提供やロケハンのお世話に始まって,スタッフの宿の手配からケータリング,役者たちとの交流会の企画やエキストラ集めなど,映画にまつわる様々な事を地域の観光振興とタイアップする形で取り組んでいます。
本作でも,紋別市の皆さんが献身的にお世話され,エンドロールには紋別ロケに関係した人々の名前が日本語で紹介されていて,実際に映画に関わったという気持ちを確かなものにされたと思います。
肝心の映画ですが,私流に解釈しますと,美味しいは韓国語でマシッタ,英語のmanはメン,では“おいしいマン”は“マシインヌンメン”かというとそうではなく,原題は「オイシーメン」となっています。これは,美味しいという日本語に“味”という意味があり,洒落ではありませんが,なかなか“味な映画”に仕上がっていると思います。