数多くのアルバムに参加し、その素晴らしいサックスを披露してきた平原まことの最新のアルバムです。歌手の平原綾香とaikaの父親という紹介をさせてもらいますが、何十年とジャズを愛し続けてきたキャリアから生み出された音を聴くだけで多くのリスナーは魅了されることでしょう。
絶賛しますが、それだけの価値のある音楽が詰まっています。

誰もが知っているJ-POPのバラードをジャズにアレンジしています。曲目は掲載してありますから触れませんが、選曲も良く考えられています。
このアルバムは「スムース・ジャズ」というジャンルに分類されるでしょう。1970年代後半から言われだしたフュージョンという表現の方が馴染みを持っていますが、イージー・リスニング的なジャズを近年このように総称しています。一般的にとらえられるジャズという狭い概念よりももっと親しみやすく心地よい音楽が続きます。
3つのサックスを曲の雰囲気に合わせて持ち替えており、音色の変化が楽しめました。なにより、弱音のヴィヴラートが美しく、メロディの奏で方は「Vocalese」のタイトル通り、歌いあげていましたので。

全ての曲をアレンジしたニコラス・ファーマカリディスは、日本語が分からないのですが、曲のイメージと歌詞の意味から素晴らしい編曲をした模様です。日本の編曲家とは感性が違うのでしょうか、見事なジャズになっています。
プレイヤーも全てニューヨークのメンバーで、S.Sax, A.Sax& T.Sax:マコト・ヒラハラ、Piano:ローマン・コリン、Guitar:ニア・フェルダー、Bass:ローザン・ラズマン、Drums:ザック・ハーモンの奏でる演奏はジャンルを超えて多くの音楽ファンに愛される内容だと太鼓判を押させてもらいます。ここでの音楽は万人に愛されるのではないでしょうか。

航空会社の機内で聞いてすぐに購入しました。
サックスのやわらかな音が聞き慣れれた楽曲に乗って流れてきます。
編曲も都会的で爽やか

ゆっくりとした上質な時が流れる、そんな時間が生まれてきます

癒しブームの火付け役でもあり、日本一の実績とプロからも絶大な信頼を受ける平原氏の実力を思う存分ぶつけた待望のアルバム。最近出ている歌手によるカバーアルバムはもとより、オリジナルの歌手さえ越えた感動が数種類のサックスを通じて伝わる。歌詞が無いのに何故か強いメッセージが聴こえてくる…全く不思議な世界。NYのバックミュージシャンとのコラボも絶妙で、元々クオリティの高いJPOPメロディーがとうとう国境を越えて新しい命をもらったって感じ。スムーズジャズという日本ではまだ知られていないジャンルに分けられているが、本場アメリカの連中…これ聴いて勉強して来い!