シンプルさがいいです
★★★★★
今までからすると妙にシンプルな描写で、ミッキーマウスの憂鬱とかに通じる表現です。
本も薄手で、読みやすくなってます。あまりシリーズと繋がりはありません。
角川版と小学館版と読み比べましたが、小学館版でおかしな言い回しだったところが
かなり徹底して直してあります。違いはそれぐらいです。
千里眼もThe Startの角川版から入った読者は、これだとか蒼い瞳とニュアージュ完全版、
マジシャン完全版のように簡素化された文章の方が読みやすく馴染みやすいと思います。
いつまでも小学館が小学館が言う人もいますけど、正直デザインも文章も古臭いです。
一人の無敵の女が地球を救うみたいなのを喜ぶ人たちの声に作者は十分応えたと思います。
そのぶん作家性を犠牲にしすぎました。そういう人はほうっておいて原点に戻って下さい。
これまでとは違うアプローチ
★★★☆☆
催眠、千里眼でおなじみの嵯峨が主人公となってますが、
非常に影が薄く、嵯峨が活躍するシーンは無いですw
内容的には悲哀といったところでしょうか。
パッケージイラストのようなホラーやミステリーではありません。
謎解きとしてもおもしろく
★★★★☆
松岡圭祐の臨床心理士リーズも呼べる二つの流れ。
よりバイオレンスな「千里眼」シリーズと、よりロマンスの色合いが濃い「催眠」シリーズの、後者の臨床心理カウンセラー嵯峨敏也を主人公にしたものの第2作です。
第2作とは言え、第1作とはほぼ完全に独立していますから、本作から読むことに支障はありません。
本作品は、もちろん心理療法を中心に据えたものですが、非常に面白い恋愛モノ、とも、サスペンスとも読める。
テンポが余りはやくない(他の作品、シリーズではこのテンポの速さが臨場感を盛り上げる、と言うところがあります)ところでページ数233と多くないですから、他の作品に比べゆったり読めた気がします。
私としては、実は別のところから大変興味を持ちました。
それは、謎解きです。マネキンや、看板からの電話、と言う部分、結構分からなかったんですね。
ま、その意味でも、標題は無理に「催眠」にこだわらず変えた方がよかったかな。
催眠だけど素敵なラブストーリー
★★★☆☆
催眠自体かなり前に読んだのだけど、コチラのほうが面白かった。
元・臨床心理士が描く同じ世界だけに嘘はないけど、本として書かれてる部分も多々ある。
それでも、本としてちゃんと面白いので全然構わないが…
起承転結 ストーリー 面白いのに、先は読めてしまったのが残念というか。
コレに関しては、タイトルが悪いんじゃないかとも思うけど。^^;
催眠シリーズだからといって、同じ役者が活躍するかと思いきや、
今回は脇役だったように思う。
恋愛小説として美しいと思うし、こんな催眠だったら、掛けられてみたい。
後催眠
★★★★★
主人公は嵯峨敏也。
細くて、二十代半ばで、ウェーブのかかった長めの髪。
職業はカウンセラー。だけど人の心は簡単には分からない。
自分の心も よく…分からない。
そんな嵯峨のもとに、ある日全く知らない女性から電話が来る。
奇妙な電話が。嵯峨が全く知らない女性はこう言う「何で私のことわかんないの?からかってんの?」
この本は読み終わった後、ふんわりとした暖かい気持ちが残ります。
決して2人が優しく楽しく過ごしたというだけの話ではなく、必ず読んでいくとあっと言わせられます。
“きみに優しさを与える人間がひとりぐらいいても、悪くはないだろう?”