本文も すっきりしていて、ムダがない。
★★★★☆
最初に、整理・整頓の個々の言葉の定義が示される。
「整理」とは、「いるモノ」と「いらないモノ」を分け、「いら
ないモノ」を捨てることです。
「整頓」とは、「いるモノ」を使いやすいように置くことです。
(P36)
次に、汎用的な仕事の場面において、どうやって整理・整頓を行ったら
よいのかについて、考え方や具体例が示される。
一つの仕事が終わった時に何も残らないようにする≠ニいうこ
とは、その仕事を完了させ、次の仕事のための心の準備をすると
いうことです。(P64)
必要性があって行っている仕事をやめるのですから、「価値がな
いので明日からやめます」というわけにはいきません。「顧客に
とって価値のない仕事」をやめるには、その仕事をやめても顧客
に提供する価値を低下させないことが前提としてあります。です
から、やめるためには、それなりに工夫が必要になるわけです。
(P180)
平易な文章で読みやすい。整理・整頓をテーマにしているだけに、本文も
すっきりしていて、ムダがない。
当たり前の中にも気付きがある。
★★★☆☆
全体的に当たり前の事が書かれていますが、その当たり前の事を私自身できているか正直疑問な点もあり、初心にかえる意味でも本書を購入致しました。
個人向けの整理術本ではなく、部署内、チーム内での整理術本だと思います。個人向けの内容も多少ありますが、周りの協力が必要な整理術が多く、この本で紹介されている手法を行う場合には、管理職、リーダー職に就いていないとなかなか実践できないのが難点です。ですが、実行できれば職場改善に大きく貢献できると思います。
著者独自の整理術が押し付けがましく書かれているわけではなく、良心的な内容で著者の人柄も出ていると思います。強制的に改善していこうというのではなく、少しずつ改善していこうというスタンスで書かれ好感が持てます。
読み始めは、当たり前過ぎて飽きてしまうかもしれませんが、読んでいくうちに、何点か気付きを与えてくれ、整理・整頓についての自分の考えを今一度整理し実行に移すには良い本だと思います。
星が三つなのは、多少物足りなさがあり、書籍の値段と吊り合っていないように思えたからです。新書やムック本でも良かったのではと思います。
TPSの基本原則のひとつ
★★★★☆
オフィスのなかで仕事をしているビジネスパーソン向け。
著書は名古屋市在住。4S(整理、整頓、清掃、清潔)の考え方、方法、取り組み方について、具体的に書かれている。
著書は、効率の良い仕事をこなすためには職場の整理・整頓を行うこと。そして、4Sを物理的なものにとどまらず、実際の仕事にも当てはめることを提案している。それにより、職場の人間関係や仕事の効率化も含めて、成果が得られるようになるとのこと。
自分の机にとどまらず、オフィスや倉庫、パソコンのなかの整理法にも言及されており、整理・整頓のためのノウハウがたくさん書かれている。TPSの基本原則のひとつを上手にまとめているため、オフィスの整理・整頓で悩んでいる方には大いに参考になるだろう。
この本に書いてあることを実践できれば、自分の机も多少は綺麗になるはず。明日から実践してみよう。