印象派研究の現在
★★★★☆
最新の研究を盛り込みつつ、「印象派」という19〜20世紀の大変重要な美術運動
について論じた「岩波世界の美術」シリーズの一冊。
印象派全般を論じた章と、印象派の作家論にあてた章があります。
モネ、ピサロ、ルノワール・・・
彼らの出自なども踏まえ、「印象派」と一口でいっても多様であったことが
わかります。さらに、通常?あまり触れられないような、印象派の女性作家についても
論じています。色遣いやタッチ、また人気などは女性男性問わない、いやむしろ女性に
人気がある印象派といっていいですが、女性に対しては偏見の目をもっていた(とりわけ
ルノワール)など、興味深いトピックもあります。
印象派の作品が好きで、もっと詳しく知りたいという方におすすめの本です。