少し古くなりましたが
★★★★★
92年に第3版が発売されました。その後、経済学は目覚ましい進歩を遂げています。残念ながらこの事典はそこまでフォローできてはいませんが、近代経済学、マルクス経済学の両方を網羅した多分、唯一の事典だろうと思われます。内容もどちらにも偏らず、中立な物となっています。それに執筆陣が素晴らしいです。マルクス経済学、近代経済学両者とも第1戦級の学者が執筆していますので、記述に誤りはありません。強いて言えば、「利潤率傾向的低下の法則」が置塩定理で置塩自身で書かれているところがネックです。それでもバランスのとれた記述は素晴らしいです。現在の動きは伊東光晴著の「現代経済学事典」に譲り、基本的事項はこれで理解するのが良いと思います。