時代遅れからの脱却
★★★★☆
マーケティングでは、アンケートによる市場分析からの、商品開発が常套であり、
顧客志向にたつのが常識であると思います。
本書を読むと、それらが既に時代遅れであり、時代に適合する視点が提示されていることに気付きます。
顧客アンケートの点数やコメントを重視し、疑いを持たない管理職。お客様は神様という
信奉を固守する管理職。いづれも時代にはるかに取り残されてしまっています。
なぜかは、本書を読めば分ります。
「マーケターよ、大志を抱け」と呼びかける熱いマーケティング論
★★★☆☆
まさに「Marketers be ambitious.(マーケターよ、大志を抱け)」とでも呼びかけている様な、名の知れた学者のセンセー方が寄り集まって書かれたにしては、ミョーに“熱い”マーケティングのサブテキストである。
様々な商品・サービスがコモディティ化していく中にあって、マーケティングとは「夢を追いかけるもの」であり「哲学でもある」と提言。コカコーラやハーレーダビッドソン、スターバックスなどの例を挙げながら、経営やマーケティングの中に未来構想を大局的に方向づけるアンビション(=大志、夢、志、野望)を持ち続ける大切さを説いている。理論的ではないし実用的な要素も少ないが、マーケティングに携わる者が自らの「志」を改めて問い直すきっかけになる本、ではある。
興味深い
★★★★☆
日本のマーケティング界を代表する6名の学者による現代マーケティングの方向性を記す書。
日本マーケティング協会による21世紀型経営やマーケティング革新のあり方や主要課題を
探求する「マーケティング・イノベーション21(略称MI21)」プロジェクトの総括としての
位置づけでもある。
興味深いのは、6名のマーケティング界の重鎮たちが、子供のようにマーケティングの使命や
あり方を語っている点。マーケティングの原点にもどり、その可能性の大きさや、楽しさ、
そして大切さ難しさを、無邪気(?)に述べている。
この手の本に即活用できるノウハウ的な実用を求めてはいけない。
自社のマーケティングの根っこの部分を問い直すためのきっかけづくりにいい本だと思う。
180ページと薄くてすぐ読めるのもいい。
新しいマーケティングの考え方の理論書
★★★☆☆
現代のおける新しいマーケティングのあり方を6人の専門家が提唱。ビジョヨナリーを超え、「アンビション」をその根本原理とする。経営ノウハウというより研究者の理論書の色彩が強く、教科書としてはやや物足りない。