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江戸参府随行記 (東洋文庫)

価格: ¥3,045
カテゴリ: 単行本
ブランド: 平凡社
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日本を褒めまくってくれている本です ★★★★★
とにかく日本と日本人を褒めまくってくれてます。
読んでてくすぐったくなる位です。ヨーロッパ人よりモラルは
上だとまで言ってくれています。

イザベラ・バードさんのようにキリスト教化されてないこと
を野蛮と前提する姿勢もなく、たんたんと学者の目で子細に
あらゆる事象を解説しています。

おバカなレビューですが、落ち込んだ時、気分が塞いだ時、
今の日本の政治や風潮にため息をついた時に読むと、元気が
もらえる本です。

学問的にではなくそういう読み方もできるくらい、簡潔で
装飾のない読みやすい文章なのです。
江戸時代に育まれた日本人の美徳 ★★★★★
 私はこのツュンベリーの旅行記を読み、目頭を熱くしなかったものの、ツュンベリーと一緒に1775年から翌年にかけて江戸時代の日本を旅行しているような気分に浸った。久しぶりに、本に惹き込まれ、本をむさぼり読むという感覚を味わうことができた。

 ツュンベリーの江戸参府随行記には所々に勘違いがあるものの、私が読了して痛感したことは、やはり今日の日本の美風、日本人の長所の多くは、封建時代それも江戸時代の遺産であり、かつ今日の日本の諸問題は、その遺産が失われてしまった部分から生じているということである。

 とくに第五章の「日本および日本人」は法学徒および歴史学徒にとって必読箇所であり、もしイギリスのエドマンド・バークが来日していたら、バークの自由哲学を既に実践していた日本人を見て、やはりツュンベリー同様に驚嘆したのではないだろうか。

 もし私が教師ならば、「日本人らしさの再発見するための教科書」として生徒に読ませたい素晴らしい歴史旅行記が、1791年初版刊行のツュンベリーの江戸参府随行記です。
碩学の目から見た江戸日本 ★★★★★
 リンネの弟子である植物学者の滞日記録。
 戦争とは無縁で、整然とした幕府統治のもと、平和と経済的繁栄を享受した日本社会の全体像が、客観的なまなざしから描かれている。取り上げられるトピックは道中の各地の記録、地理気候、言語、飲食、娯楽、宗教など多岐にわたる。我々の江戸時代理解も深く、広いものとなり、鮮やかに彩られたものとなるだろう。
 特に興味深いのはデンマーク人、ポルトガル人、スペイン人、ドイツ人たちがオランダ人として日本に入国していたり、好奇心と向学心に燃える日本人が彼らのもとに押しかけ、教えを請いたり、討論していることである。閉鎖的な江戸時代という一般的観念に一石を投じるものといえよう。
植物・医学の貴重な資料 ★★★★★
ケンペル、シーボルトと共に出島の三学者に数えられるツュンベリーの来日は1775年、いわゆる田沼時代。
杉田玄白らが解体新書を刊行して衝撃を与え、蘭学隆盛の端緒を開いた翌年に当たる。
ツュンベリーを訪れる人物の中に、中川淳庵、桂川甫周の姿が見える。
互いに学者として認め合った彼らは交流を深め、有意義な情報交換をしたに違いなく、それは本書にも表れている。
余談になるが、甫周の名が欧州にまで広まったのは、ツュンベリーの著作によってである。

ケンペルとシーボルトの著作もそれぞれ東洋文庫から出版されているが、
それらがタイトル通り大部分を紀行が占めているのに対し、本書は紀行部の他に地理・文化・医学・植生など、
項目ごとに日本を捉えた概説的構成となっている点に特色がある。紀行部については三書の中では最も平板と言わざるを得ない。
交通・地誌の興味から本書を手にした私には少々残念だが、その分植物・医学の方面の記録は充実している。
ことに植物学においてのツュンベリーは、日本の植物を初めてリンネの体系に分類した人物として"日本植物学の父"とも称される。
医学の方面では性病に対する水銀療法の記述が興味深い。
植物・医学の門外漢である私は価値を正しく理解し得ないが、その方面の読者には貴重な記録と思われる。

ツュンベリーがケンペルの著作を携え来日し多くの場面で参考にしているように、
後のシーボルトもツュンベリーの"日本植物誌"を携え日本にやって来た。
当時の日本が蘭学沸騰期にあった事は言うまでもなく、彼は三学者の中でも頭抜けた成果を収めている。
とは言えそれはシーボルト一人に帰せられるものではなく、ケンペル・ツュンベリーから連綿と受け継がれ結実した成果と言えそうだ。
三学者の著作を通して読んで見ると、それが良く理解できる。