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大東亜戦争の真実―東條英機宣誓供述書 (WAC BUNKO)

価格: ¥940
カテゴリ: 単行本
ブランド: ワック
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戦わざるを得なかった大東亜戦争の真実 ★★★★★
 開戦直前からから3年間首相であり日本の舵取りを任された男が何を考えていたのか,特に開戦に至るまでの日本の国際関係をどう認識していたのか,そして日本が開戦に至った過程が克明に綴られています.無謀と言われた太平洋戦争がどうして始められたのか,どうして南方で補給を無視した玉砕戦が繰り返されたのかに対する理解が深まりました.
 日本はアメリカに追い詰められていた.戦わずして滅ぼされるか,戦って万に一つの血路を開くかの選択に迫られ,戦略面ではろくな準備もできないまま開戦した.そして緒戦を除いて物量・工業生産力にはるかに優る連合国軍にかなうはずもなく負け戦に終始したのが大東亜戦争の真実だったのだという認識に至りました.
 当時の日本軍の軍事行政・占領地政策・仮想敵国への対応等が決して優れてはいなかったのは当たり前で,例えば陸軍の仮想敵国はソ連であり,かなうはずのないアメリカではなく,アメリカと協調していたイギリス・フランス・オランダが植民地支配していた南方への進出も充分具体的には研究されていなかったということであれば大変納得がゆきます.
 戦わずして屈することは当時の日本では無理だったでしょう.しかし戦わずして,統帥権が独立し陸軍参謀本部・海軍軍令部が基盤をなす帝国としての体制を民主的(?)なものに変革できたかどうかは疑問です.アメリカは日本というアジアにおける帝国主義国家を最初から戦争に追い込んで滅ぼすつもりだったという意図がより明らかに見えた気がします.
 資源のない帝国主義の日本が経済封鎖の中で必死に生きようともがいたのが大東亜戦争であった.全ては支持できないにせよ,その環境で最善と信じた道を処刑されるまで戦い抜いた東条英機の男の生き様をみせつけられた気がします.そしてアメリカの占領後,いまだ本当の意味で主権を回復していない日本で,自分は何を為さねばならないのか考えさせられました.