著者の障害は精神ではなく身体にある
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この本を読むまでは性同一性障害者と同性愛者の区別がついていなかった。村上春樹の「海辺のカフカ」に出てくる大島さんが、「体は女で心は男。しかしゲイ」というのがまったく理解できなかった。
本書を読むと性同一性障害に対する理解が深まる。著者は若くしてたいへんな苦労をされたわけで、読んでいて心が痛む。しかし世の中にはもっと不幸な人もいるし、人は多かれ少なかれ先天的な欠陥をかかえて生きている。そのことに著者は気付いているが、20年後に自分の著作を読み返してみると、もっとはっきりわかるだろう。不幸だと思っていた自分が、実は周りからいかに愛させれいたか。
著者は「性同一性障害」という言葉が好きではない。自分は障害者ではなく、生まれながらに女性だと思っているからだ。その通りだと思う。この本を読み終わって気づいたが、彼女の障害は精神にあるのではなく、身体にあったのだ。彼女の精神はどこまでも正常で、心は純粋に女性である。
椿姫彩菜さんは、正真正銘の女性です。
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自分はこの本と合わせて、椿姫以前、そして3/25 才 これからのワタシの「夢と現実」の2冊を
新品でamazonから購入し全部読みました。正直に言うとこれまでは椿姫彩菜さんのことは綺麗な
人だなあとは思っていたものの、元男性と言うことが自分の心にブレーキをかけていて
好きにはなり切れなかったのですが、著書を拝見して見ると彩菜さんの繊細な女心がこれでもかと
言わんばかりに書かれており、学生時代に家族から性同一障害である自分を理解して貰えずに
苦悩した日々、さらに性転換手術を受け本物の女性になるまでの十数年間
○○○は何時か無くなるとまで信じ続けて、死ぬかも知れないと言う命がけの手術を乗り越えて
本来の性へと生まれ変わった椿姫彩菜さん。この本を全部読み終えた後に、改めて彩菜さんを
見た瞬間に本物の女性に全く引けを取らない、清楚で美しい外見の椿姫彩菜さんを見て見ると
女性よりも女性らしい、と賞賛されていた理由が良く分かりました。
現在はほとんどTVに出られていませんが、椿姫彩菜さんの飛躍を常に願っております。
いろいろ気づかされます
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はるな愛、椿姫彩菜と続けて、同一カテゴリーの本を読んだ。私自身は性同一性障害ではないし、周りに居たという記憶もない、思い返せば中学生時代に女性っぽいやつが居たような・・という程度だ。
ニューハーフ、オカマ、性同一性障害・・なんと呼ぶかははさておき、特に偏見はない。しかし彼女達の本をこうやって続けて読んで見ると、それでも傷つけてしまうこともあるんだなと気づかされた。しかしとは言え、第三者にしてみれば「女装趣味の男性」と「性同一性障害」を区別するのは容易ではない。手術や裁判所の判断に複数の専門医の診断が必要とされる所以である。普通の人では判断できない。他の方のコメントにもあるが、もうちょっと他のパターンの著書を読んでみないと私の中でバランスが取れない。「女装趣味の男性」の人だって、実は「性同一性障害」なのかもしれない。しかしそんなことにも気づかせてくれたのは、彼女達の本である
東京近郊に住んでいる人なら、小中高一貫の男子校、フランス語教育というだけで
大体校名はわかってしまうわけだが、いつか忘れたが椿姫彩菜が元男性ということを
知る前にテレビで彼女がフランス語を話しているのを聞いた覚えがある
そんな男子校時代、そして青学時代のフランス語に係るところが垣間見えて
好印象である。英語じゃなくてフランス語を勉強していたところが、彼女の魅力を引き出させている。
彼女を応援したくなる
★★★★☆
いわゆるトランスジェンダー本、つまり「性同一性障害」として知られる、もともとの性別に強い違和感などがあり、別の性別での生活に憧れたり実行したりする人の自伝としては、とてもよくまとまっていると思う。新しい分、情報も(現時点では)最新。
「性同一性障害」の人は、どんなことで苦しみ、何を望んでいるのだろう? そう思う人の入門書としては、非常に好適。
ただ、彼女は「性同一性障害と呼ばれたくない」理由として、障害という言葉が持つイメージとのギャップをあげているが、それは障害者への差別意識では? また「心の性別が女だから、恋愛対象は男」みたいな論理は、たとえ自分がそうであってもちょっと短絡的。
その意味では、この本を読んだ後は、佐倉智美さんや中村美亜さんらの本も読んでみることが、バランスを取るためには必須かも。
とはいえ、若い彼女が活躍できる世の中になったことはスゴイ。これからも応援してます。
椿姫さんを知れる本。
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椿姫さんはそこらの女性より美人で恵まれてるし、サバサバした性格をしているため、あまり悩みを持っているイメージがありませんでした。
しかし、この本を読んで、椿姫さんも一人の人間なんだな…としみじみ思いました。椿姫さん自身をよく知れ、そしてもっと好きになれました。
つらつらと椿姫さんの苦労や悩み等を書いた本なので、そういった系統の本が嫌いな方は嫌悪感を感じるでしょう。
また、椿姫さんは女性から見ても妬ましくなる位恵まれているので、同じ悩みを持つ方にとってはもっと妬ましい存在ではないかと思います。現実は椿姫さん以上に厳しく、辛いものでしょう。
だから、これは性同一性障害以外の方が読んで楽しむ本だと思いました。